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なんで、とも思うが南がこの中で一番ファッションセンスがあるのだ。南の家は美容院で、今は良と2人でトータルコーディネートのお店をやろうと意気込んでいるくらいなのだから。
みんなは手渡された浴衣を持ち、着替え始めた。途中、その場で何の躊躇いもなく脱ごうとした涼を、慌ててカーテンの後ろへ連れて行くというハプニングもあった。
「うっはー!!やっぱ涼可愛いな」
南と悩みに悩んで選んだ涼の浴衣。綺麗な白色に控えめに描かれた真っ赤な金魚。幼さと可愛らしさを引き立てている。
「かっわいいよアーサ!ね、髪の毛もいじっていい?」
『うん。ありがと南ちゃん。南ちゃんも可愛いよっ』
一方南は真っ赤な浴衣を着込んでいた。そこに描かれる真っ白なうさぎ。涼と色を逆にしたようだ。こちらは綺麗や情熱的なものをイメージさせる。
「なっ、俺は俺はー?」
『陸ちんもカッコイいよ』
薄緑色の浴衣を着込んだ陸。その姿で騒ぐ陸は、お祭りではしゃいでいる子供のようだ。柄もどこかそんな感じがする。
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