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涼は男が男を好きになったとしても、なぜ自分が気を付けなければいけないのかが分からない。一生懸命首を傾げて考えてる姿も男を誘っているようにしか見えないなんて知らない。


「あー…うん。やっぱいいや。何でもないよ。次の話をしよう!!」


少しお子様な涼に理解させるのは難しいと判断したのか、理事長は寮についての話を始めた。

まず鍵の使い道、門限(涼ちゃんは可愛いから5時ねvV)、部屋割りなど。まぁ…パンフをみていた涼は既に知っていたようだが。


「そだ!!涼ちゃんにはこの鍵もあげる」


そう言って理事長が取り出したのはゴールドの鍵。


「これはね、特別エレベーターにも使えるんだ。これ使っていつでも遊びに来て欲しいなー」

『うん!!…階段は…無いんだよね?』

「んーそうなんだよね…。もしなんかあったらその時はおじちゃんが行くよ!!」

『分かった、ありがとうっ!』

「…っ涼ちゃん可愛い!!!」


えへへ、と涼がとろけそうな笑みを理事長に向けると、理事長の顔はだらしないくらいデレデレになった。

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