計画
「かーいー!!」
家に帰り、陸は真っ先に海のもとへ向かった。ノックもせずに部屋を開けると、うるさそうに顔をしかめた海がいた。
「うるさいな。もっと静かにできないのかよ」
「うっせぇ!!お前涼と会ったのか!?」
「あ?…ああ、デートした」
「ぬぅっ?!俺より先に…うわー!!」
「まさかお前今日…」
「ああ、涼とデートしてきたぜっ!!」
どこかヤケクソな陸に海が冷静に問いつめると、怒りながらも全部白状した。こういう所が単純なのだ。
「はぁ、まぁ…おあいこか」
「くっそー!!あ、そだ。今度2人で海いこーっと」
「…は?海だと…?」
実はご飯を食べているとき、涼がこんなことを言っていた。
『僕、うみ行きたいなー』
多分何気なく呟いた言葉、一言だったのだろう。それ以上は何も言わなかったが、陸はそれを聞き逃すことはなかった。
今度は陸が優位にたつ番…と思いきや、やはり海には勝てないのだ。計画をバラした時点で2人きり、という計画がなくなりなぜかみんなで行こうという話になりだした。
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