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『海くんっ、可愛いね!』
ごろんと転がるパンダを見ながら涼が言った。もうパンダの前から離れようとしない。
『パッパッパンダ。白黒可愛いパ・ン・ダ♪』
「っ…ははっ」
今度は歌い出した涼に海は笑ってしまった。もちろん馬鹿にした訳ではない。あまりに可愛すぎて堪えきれなくなってしまったのだ。
『むー…』
「悪いっ、その…涼の方が何倍も可愛くてな」
少し拗ねた涼に頭を撫でながら言うと、今度は顔を真っ赤にして、
『可愛くなんか…』
と言ってきた。
(それが可愛いんだけどな)
周りにいる人も今やパンダではなく涼を見ている。隣にいる彼女は怒りで顔を真っ赤にしている状態だ。そんな事に気づかない涼は、十分パンダを満喫して次の動物へと移動した。
さて、次は触れ合い広場です。そこは動物を実際に触れ合おう!というコーナーで、うさぎやモルモットなどを抱っこすることが出来ます。そのため…、
『にゃっ!?か…わいっvVちっちゃい!もふもふ!』
涼のテンションは最高潮です。
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