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「ああ、今度一緒に遊ばないか?」
『いいよっ!!わーい海くんとお出掛けーっ』
電話越に飛び跳ねて喜んでいるであろう涼の姿を思い浮かべ、どこに行きたいのか聞いてみると、
『んーっと、んーっと…あ!動物園に行きたいですっ』
と言う返事が返ってきた。海は分かったとだけ言い残し、4日後に合おうといって電話は切れた。…本当はもっと話していたかったのだが、陸が呼びに来ていたのだ。バレたら厄介なため、海はさっさと切ってしまった。
『ママパパ聞いて。今度海くんと動物園に行くことになったーvV』
「あら、よかったじゃない」
「んなっ!?パパを差し置いて違う人と行くのか!?」
『…だめ、だった…?』
涼はしゅん…と落ち込んでしまう。
「いいに決まってるじゃない。楽しんで来なさいよ」
とママに言われ、涼は上機嫌で部屋へ戻っていった。その一階からは悲鳴にならない声があがったとかあがってないとか…。
「涼ちゃーんっ」
『パーパッ、なぁに?』
海と動物園に行く前日、パパは涼にベッタリくっついてあるお願いをしていた。
「動物園、パパも行きたいなぁ」
『もう、だぁめっ!海くんと2人ででぇとするのっ』
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