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乗ってしばらくたって気付いたのだが、先程から涼は元気が無い。顔もどことなく青白い。


「涼…?大丈夫?」

『えっ?あ…大丈夫、ですよ?』


そう言って涼は笑ったがどうみても無理をしているとしか思えない。だが、本人が何も言わない限り英士も何も言えず、ただ心配そうな顔をしていた。


「なら…いいけど…。あっ…着いたよ」

『はい…』


やっとついた。涼はエレベーターが苦手なため、英士に心配をかけさせたんではないかと少し後悔する。が、苦手なものは苦手だ。そんな事を考えているうちに扉の前についていた。


─コンコン


「失礼します。高岡です。浅見君を連れてきました」


挨拶がしっかりしてる人だなぁ…なんてポケーっと英士を見ていたら、涼の目の前がいきなり真っ暗になった。


『っ──何ぃ!?』


暗いのもダメな涼は少し怯えた声を出し、体を強ばらせる。


「あっごめんねぇ…」


その一言で目の前が開いていく。そして上を見上げるとそこにいたのは涼が大好きな人だった。


『おじちゃん!!』

「元気にしてた?涼ちゃんvV」

『うん。でもちょっと疲れちゃった』

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