７
そのままさらにうるさい所へ連れて行かれたと思ったら、ゲームセンターへと入っていく。なぜ２人がこんなとこへ来るのだろうと涼が考え込んでいると、
「プリクラ、撮ろっ」
と英士が言い出した。今日一番の目的、それはプリクラだったのだ。もう涼が何かを言う暇を与えず、一つの機械を選び、中へ入っていく。涼自体ゲームセンターに来たことが初めてなので、緊張しているようだ。
「ほら、ただの写真なのにそんなに緊張しないの」
そう言って英士が和ませてくる。フレームを選び、美白など細かい設定をし、
─3､2､1、ハイチーズ！
『おぉ…これがプリクラ!!』
たかが写真。されどプリクラ。初めての体験に３人、特に涼が興味を示した。
『英士先輩見て下さいっ！画面に僕たちが…!!』
画面を指差して。
『あわわっ、宙に浮いてるっ!?』
イスに座りながら。
『わーっ、後ろの色が変わったぁ』
後ろのカーテンに気付かずに。
英士と香は笑いを堪えるのに必死だ。そんな涼のボケで撮り終わったものに落書きをするため、移動した。
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