5
『あの…っ本当に』
「いいの。さ、次行くよ」
涼の言葉を最後まで聞かず、英士は2人を連れて出て行った。
次に向かった先は…またもや洋服店。
『え…あの』
「さっ、入るよ」
有無を言わさずどんどん中へ入っていく英士。目の前には帽子がたくさん並べられている。
「今年の夏は暑いっていうからね」
熱中症対策に、と今度は帽子をかぶせ始めた。いくつもかぶり、やっと決まったと思ったら今度は自分のを選び始めた。これがまた長い。
「すまないな。付き合ってやってくれ」
『ぁ、はい』
香と2人、用意された椅子に座って待つこと40分…、
「よし、お待たせー」
英士が会計を済ませて戻ってきた。時間は12時を少し過ぎたところで、お昼にはちょうどいい。英士はまたほっぺにキスを貰い、そこを後にした。
「決まった?」
『僕、カルボナーラが食べたいです!』
席に座り、お昼を注文する3人。先程の2件があったため物凄く高級な所へ連れて行かれると思いきや、やってきたのは大通りから外れた所にある喫茶店。静かな雰囲気が心を落ち着かせてくれる。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!