一学期ラスト
『海くん、海くん』
「ん?」
『そろそろ行こっ?』
「ああ、そうだな」
楽しそうに食堂へ向かう2人。ヘラヘラしている竜也と、何も気にしてない京一と、落ち込んでいる陸がその姿を見送った。
「よし、全員揃ったな」
食堂へ行くと、他の人はもう揃っていて涼たちが最後だった。みんなで大きな机に座り、メニューを開く。
「1人1000円までな」
そう言った難波は決まった人から順に、自分のカードで会計を済ませていく。涼が頼んだのはオムライス。海はA定食を頼んだ。
みんなが注文し終わると難波は去っていった。1万円以内に収まってよかった、と呟いていたのを海は聞き逃さなかった。
『今度先生にお礼しなきゃね』
「ん?別にいいんじゃないか?」
元々言い出したのは向こうだし。それで涼が納得したかは微妙だったが、2人での(本物は10人)食事を満喫したのだった。
「ねぇ、涼は夏休みどうするの?」
『え、どうって…?』
「家、帰るのかってこと」
『帰れるんですか!?』
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!