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「…ん…」
目を開けると、そこは真っ白な天井だった。赤い髪の青年は腕の痛みに顔をしかめながら起き上がる。見覚えのない部屋。ぬいぐるみがあちこちに置かれている。
―また、1人なのか?―
とりあえず出口はあるようだ。傷ついてない方の腕を伸ばし、赤髪の青年は部屋を出た――。
『あ、たっちゃん!おはよっ』
「りょ…う?」
陸「おぉ、竜也起きたのか」
海「怪我は平気か?」
京「聞いてるのかよ」
扉を開けると、みんながいた。何事も無かったかのように挨拶をし、忙しそうに動き回っている。ここは涼の部屋。みんなここで朝食をとろうと言うことになったのだ。
「な…んで…?」
『ん?なぁに?』
「なんで、そんな普通にしてくれんだよ…」
『バカだなーたっちゃんは。友達だからでしょ?』
そう言ってとても綺麗な笑顔で竜也を机の方まで導いた。
「うしっ、じゃいただきまーす」
竜也と涼が席に着いた途端、陸はもう待ちきれませんとばかりにご飯をかっこむ。それに続いてみんなも食べ始めるが、竜也だけは手をつけようとしない。
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