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「うおっ、変態教師!」
「ふふふ…黙らないとそのお口に突っ込みますよ?……私は中等部の保健の先生から聞きましたね。たまに一定の間隔で大量の怪我人が運ばれてくると」
それは全部竜也のやったことだったのだ。それを聞いたとき、涼の体が少し震えたが京一がみると大丈夫、と言うように大きく頷いた。
「では、後はもう大丈夫ですので目が覚めたら私が説明しておきます」
だから帰れ、と。でもこんな危険なとこに置くこともできず、陸がおぶって連れて行くことになった。
「信用されてませんねぇ…。ではこれ、薬です。1日一回塗り替えるようにして下さい」
『あ、ありがと、』
「それと、浅見君は残って下さいね」
『…え?』
「私が時間をかけてあなたの心を癒やしてさしあげますよ」
そう言って鏡は妖しい笑みを浮かべた。これはどう考えても獣の顔だ。残ろうとした涼を必死にとめ、みんなは逃げるように寮へ向かった。
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