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「ねぇ…涼。あなた来週から通うことになってた学校なんだけど…そこ止めましょう。光沢学園に通いなさい」

『えっ…別にいいけどなんで?』


そう言ってコテンと首を傾げた。涼の癖だ。


「お母さんはね、涼に立派に育ってもらいたいのよ。そこの学園はお母さんのいとこがやってる学園だし…寮生活だからきっと一人立ちできると思うの」


首を傾げる、なんて可愛い仕草にも応じず淡々と話を進めていくが、"寮"と言う言葉が出た途端部屋の空気が一気に変わった。


『寮!?やだ!!っ…パパ助けて!』

「そうだ!!涼ちゃんを1人でそんな場所に行かせれるわけ無いだろ!!」

『ねっママ、冗談だって言ってよ』


離れたくない、と2人の怒涛の反撃が始まるがこの家で一番強い母親、こんな事で怯むわけがなく…、


「駄目よ。もう手続き済ましてあるから。それに涼…ママじゃなくて"お母さん"って呼びなさいって何回言えばわかるの?」


もう…それだけ言い残しママは去っていく。その場に残された涼とパパはただ呆然と立ち尽くすことしか出来なかった…。


* * *

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あきゅろす。
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