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16
1vs2

そのまま外野で終わるかと思ったが、良が難無く取ってしまい、相手ボールになった。ボールを手に持ち、どうしようか悩んだ良は南と同じ様にアウトにしてしまおうと考えた。涼を近くに呼びつけ、当てようとした。だが…、

「くっ…悪かった。これで俺をアウトにしてくれ」

と涼にボールを渡してこう言ってきた。涼の"何が何でも勝つぞ"という目を見て、罪悪感にかられたのだろう。涼は訳が分からないまま、ボールを投げた。


1vs1

とうとう涼と京一だけになった。だがもう勝負はついているも同然だ。京一は始めから勝敗に興味は無かったし、涼を悲しませるようなことをするつもりはない。

少し前から5組の小さい奴らからブーイングが聞こえるが、そんなもの関係ない。京一はわざと余所見をし、隙を見せてアウトになった。

─ピーッ。

試合終了。結果は言うまでもなく、2組の勝利。陸たちは涼に駆け寄り、変わる変わる抱き締めた。

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