夕飯ー1
「あ、来た」
食堂でみんなが待っていると竜也がドアの方を指して一言。それを聞いたみんなが一斉に振り向くと、そこには手を繋いでいる楽しそうな涼と海がいた。
『わ、みんなもう揃ってる。お待たせしてごめんなさい』
そう言って涼は端っこの席に座ろうとする。
「そこじゃなくてこっちだよ」
だが英士はそうはさせてくれず、自分の膝の上を指差した。しかし涼にはうまく伝わらなかったようで、首を傾げている。
「あーもーほら、おいで。んでここに座るの」
なかなか自分のもとへ来ない涼に痺れを切らし、英士は涼を持ち上げ勝手に座らしてしまった。
『ん、わ、わっ。…ぇ、英士先輩?あのっ…』
「下ろしてなんてあげないから」
『ぅぅ…でも食べにくく無いですか?』
「全然。それとも何、涼は僕の膝の上じゃ居心地悪いと?」
『そっ、そんな事ないです!』
「なら問題なしだねvV」
英士勝利。有無を言わさないような英士に涼は負けてしまった。それを見ていた周りの人が口を挟もうとしたが英士の、
"何、文句ある?僕に楯突くの?"
と言う目に負け、しぶしぶと各々の料理を注文し始めた。
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