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「あーここだ、ここ」
『あれぇ…京ちゃんと中回ったときあったっけ?』
「ここはお昼から夕方までしかやってないのよ」
お店の人が来て、涼の独り言のつもりだった疑問に答えた。それなら涼は知らないはずだ。京一と回ったときはまだシャッターで閉まっていたのだから。
「梅アイス有りましたよね?」
「ええ。お二つでよろしいですか?」
「はい。…あ、やっぱ一つでお願いします」
「200円になります」
200円…そう呟きながら海は財布の中を探り出した。本当は二つ買うつもりでいたのだが、下手したらそんなに食べれないかも知れないと思い、一つに訂正した。
お金を出して2人はまた外へでた。先ほどとは違う、視界の広げたとこへ行き、ベンチに座った。
『あ、ねぇお金…』
「涼、一口食べていい?」
普通にありがとうと言ってくれるかと思ったら、涼はお金の心配をしだした。たかが200円でそんな事気にして欲しくない。だから海はそれを遮った。そして有無を言わさないスピードでアイスを一口食べた。
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