3
海が2人を探しにきたのだ。
「涼、こっち」
それに気付いた陸が涼の手を取り、岩陰に隠れた。
『え、いいの?』
「あー…かくれんぼだ」
海に見つからないようにと隠れたのだが、涼に不思議がられてしまった。とっさにかくれんぼと嘘をついた。涼は完全に信じ切っている。
『ふわっ、静かにしなきゃっ』
そう言って手を口に当てた。とりあえず涼が海を呼ぶようなことがなくてよかった。と一安心したら、真後ろに足音が聞こえてきた。海がそこまで来ているのだ。
「くそっ、どこだ…?」
幸いにもまだ見つかってない。このまま静かに隠れていれば無事に逃げ切ることが出来るだろう。だが…、
「はぁ、見つけた」
『あ、見つかっちゃった!』
海は2人を見つけてしまった。さすが双子。考えることは同じなのだろう、この岩陰が怪しいと感じ、しっかり調べたのだ。
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