2
「俺、ゆうがたの涼のかみ好き」
『そう?ありがとぉ』
「涼も好き」
『僕もとーや好きっ!』
「そーしそーあいだな」
チュッと少し背伸びをして涼の口にフレンチキス。涼はその意味を深くは知らないので照れくさそうに笑い、十夜の手を強く握った。このときの十夜の甘えっぷりは本当に凄く、それはもうパパでも妬いてしまうほど。
「涼ちゃーんっ、十夜、一!ただいまーっ」
『おかえりパパーッ』
「おかえりなさい」
「あっ、俺の涼にさわるなよっ」
「いててて」
ペシペシとパパを叩き、十夜は涼に抱き付いた。一はそれを冷たい目で見るが涼は想われるのがよほど嬉しいのか、黒い髪を優しくなでる。
「とーやぁ、パパ寂しいぞー」
「俺は涼だけなんだよっ。涼は俺のよめだ!」
「あらまぁませガキね」
「くぅ…2人とも可愛すぎるぞー!!」
そういってパパがどっかに行ったと思ったら、カメラとビデオを持って戻ってきた。涼に抱き付いたままの十夜をレンズに写し、最後はそこに自分も入って写真に収める。
そのころは涼と十夜で一緒にお風呂に入るのは当たり前で、よくパパが邪魔に入った。そして各部屋があるのに寝るときもほとんど一緒だ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!