プチ霊媒
はじまり3
私は迷う。
幾ら悪ではなくても何も出来ない、しかも見えない葉山を呼ぶべきか…。
『呼ばなきゃだめ?』
[出来れば読んで頂きたいわね]
私は呼ぶことにした。
女の気配から懇願の気が発せられたから…。
『葉山、お呼びだ。』
葉山は勿論驚き迷いながらも、走って私の横に着いた。
『「………」』
葉山は私を見、私は女を見る。
女は微笑み続けてやはり葉山を見る。
「…なんで俺…?」
目をやる場所がない葉山は私に問うが…。
[あなたが、最近霊や魔物等を"処置"してくれてる方よね?]
女は私に向かって確認をした。
私は"処置"?してんのか?よく分からないが、成仏させた事がこの頃多い。
霊自ら私に頼みに来ることも増えた。
『………』
女を見つめめたまま黙っていると、
[まぁいいの。とにかく貴方を探していたの。そしてお友達も…]
葉山を?
葉山は黙ったままおろおろしているが、肝は座っているのは確だ。
私は葉山の気配を伺いながら、
…確に。探されそう…でもないようなあるような。どっちだおい。
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