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panic game!
手紙。
「で、高梨と曇。どうしたら廊下を全力疾走しながらアクロバティックな喧嘩をし、その最中に蛇口から水を噴き出して目くらましに使い、その様が『まるで水を操る魔導師や…!』という噂が校内を駆け巡る事態になったんだろうね?」
「はいセンセー!人体模型の鈴木くんの参戦が入ってません!」
「黙れ。聞きたくねぇんだよそんな情報。」
「さーせん…。」
「鈴木くんの肋骨、中々手強かったぜ…。」
「お前そういうキャラだったの?冗談とか言えるタイプの不良だったの?」
「さーせん。」


畠センセーの説教in職員室。
最近、顔を合わせる度『殺ろうぜ』とモンハンに誘うかのようなテンションで本気の蹴りを放ってくる司くん。
今日も例外なく、昼ごはんを食べに学食に向かう途中でばったり会いケンカになってしまった。
でも俺、悪くなくね?



「お前ら仲悪いんだっけ。つーか接点とかもなかった気ぃするんだけど。」
「いやあ、俺たち新歓で顔見知りになってますよ。でもねてんてー、何もしてないのにいきなり襲ってくる司くんが全面的に悪いと思います!」
「そうなのか?」


目だけ司くんに向けるセンセー。
それ知ってるぜ。流し目ってやつだわ。イケメンがやるとパネェやつだわ。
だがしかしそんな流し目など物ともせず司くんが答える。


「おう。」
「超素直だなお前。とりあえず高梨の罰はお前の担任に任せるから今日のところは戻れ。」
「俺は?俺ももう戻っていい?」
「曇はもう少しお残り☆」
「この腐れ外道イケメン教師がァァァ!!俺は何も悪くねぇぇぇ!!」
「ああ!?誰に口聞いてんだこのクソガキ!!」


頭をがっちり捕まれてるうちに呆れた顔をした司くんが出て行った。
ちょ、裏切り者…!司くんのせいでこんな面倒なことになってるのに!



「これ、お前に手紙だとよ。」
「?」


痛む頭を撫でながら顔を上げれば、センセーの手に上等な紙だと一目で分かるくらい滑らかそうな封筒があった。
差出人を見てびっくり仰天した。
まあ、よく考えれば心当たりはあるんだけど。



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