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panic game!
帰宅
面談も無事に(?)終わり、寮に戻る。
同室の人に挨拶する!させてくれ!ついでにお前に手を出してないか確認を!と意気込む亜夕にぃを1階の玄関ホールに待機させ、俺は部屋に荷物を取りに上がった。

部屋にはまだ風見くんがいて、リビングで本を読んでいる。



「終わったのか」
「うん。亜夕にぃとそのまま帰るね。風見くんは寮に居るのいつまでだっけ?」
「明後日」
「電話していい?」
「嫌」
「一文字でさらっと断られるとか悲しい」




しゅん、となりながら自分の部屋に入ろうとした時、風見くんに声をかけられた。




「チビ、お前と兄さんって仲良いのか」
「え?ああ、普通かな。イタイこと言うから『うあゎ…』ってなる事が多いけど」
「ふーん」
「…えっそれで終わり!?今の何だったの!?嫉妬!?」
「違う。さっさと帰れ」
「そんなぁ!」



態度は素っ気ないけど、去り際にじゃあまた9月に会おうな、と風見くんらしくもない挨拶に胸キュンして部屋を出た。
少し慣れて居心地良く感じてきたこの寮との1ヶ月間のお別れに、ちょっと哀しい気持ちにもなるけど、それは心の内に仕舞っておいた。

下に戻ると、亜夕にぃがそわそわと俺を待っていた。



「ハル、帰りに何か食べて行こう。食べたいものあるか?」
「急に言われてもなぁ…何がいいかなぁ」
「フレンチ?キャビア?truffe?」
「いやそんなんじゃなくてさ!普通でいいよ普通で!つーか最後の発音良すぎて聞き取れなかった!何て!?」
「truffe.」
「トーフ!?」



大きな声で言い合いながら寮を出る。
結局亜夕にぃとはこうなってしまうのだけど、まあ、言い合いも、それなりに、楽し…い?かも?

なんだかんだ言って、久々の再会に浮かれているのかもしれない。

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あきゅろす。
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