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panic game!
4
好きなもの?思い浮かぶもの?
そんなもん決まってるじゃないか。



「BL」(即答)
「びーえる?ベーコンレタス?」
「おいハル、そういえば畠はこういう奴だったよ。今のはお前が悪い」
「嗚呼…っ!俺が悪かったです…!畠センセーは綺麗なままでいてっ!」
「何か知らねぇがお前らムカつくな」



センセーがこんなに純情(?)だったとは知らなかった。
こりゃ国を挙げて守らなきゃいけねえや。



「で、何かないのか?」


ベーコンレタスの件などまるで無かったというように再び問われる。

そうだな…。好きなもの…
思い浮かべるのは、幼い頃に本で見たあの花畑。
砂の海に浮かぶ綺麗な花は頭の中で簡単に再生された。



「…砂漠に、たくさん花が咲いている場所があって。それは好きです」
「花?…ああ、南アフリカの」
「センセー知ってるんですか?」
「昔、仕事で一度だけ行ったことある。曇の口からそれが出るとはなぁ。で、何で好きなんだ?」
「単純にキレイだなーって思ったのと、砂漠なのに花がたくさん咲くってどういう事なんだろうっていう興味があって」
「なるほど…」



何が『なるほど』なのかは分からないけど、少し目尻を鋭くしながら考え込むように俯いてしまった。
そんなセンセーの様子を見た亜夕にぃは面白そうに話しかける。



「まあガッコの先生らしくハルを導いてやってくれよ、畠」
「お前に言われると素直にハイとは言いたくなくなるな」



ケラケラと笑う亜夕にぃと渋い顔をするセンセー。
この2人仲良いのかなんなのか。ケンカするほど何とやらってやつかね。



「おっと畠、もうそろそろ時間じゃないか?俺たちの後にまだ面談があるんだろう?」
「ああ、そうだな。じゃあ曇、夏休みの課題、ちゃんとやれよ」
「きちんとやったらご褒美くれます?若かりし頃のブロマイドとか」
「ぶん殴るぞ」
「それ教師にあるまじき暴言じゃないですかねセンセー!!」



教室を出ようと席を立ちながら、再会を記念して、と飲みに誘う亜夕にぃをセンセーは面倒臭そうに受け流す。
え、行けばいいのに。(真顔)その様子を俺は店の外から見てるから顔真っ赤になるくらい飲めばいいじゃない。
しかし俺の願いはセンセーの『教師の激務を舐めんなよ。ブラック企業宛らなんだからな』という重々しい一言に打ち砕かれた。

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