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panic game!
3
「とりあえず教室入れ」


畠センセーの言葉に素直に教室の中に入るが、それよりも気になり過ぎる事がある。
さっきの会話聞いてると、まるで二人が知り合いみたいな感じだったんだけど!?


「ちょっとセンセー?亜夕にぃの事知ってるんですか!?」
「…まあな」
「まじかよ」
「ハル、畠も昔は俳優だったんだよ。一時期はよく仕事かぶったなー」
「まじかよ!」


たしかに畠センセーはイケメンだけども。
まさか俳優やってたなんて!

正直ちょっと面談どころじゃなくなってきた。詳しく知りたすぎる。
アレか、ググれば分かるか。とりあえず画像検索したい。若かりし頃の畠センセーの画像を大量保存したい。
ついでに名前検索もしてファンの人たち見つけて交流したい。



「という訳で、帰っていいですか?」
「いや、どういう訳だよ」


冷たい目で見られながら、教室の真ん中あたりに面談用に移動された机に座れと命令された。
仕方ないので大人しく座る。

畠センセーはテキパキと用紙を広げてペンを握ると『では、』と話し始めた。



「まず曇くんの様子ですが、勉強以外は特に大きな問題もなくやっています。アホな面が目立ちますが」
「…おいこらセンセー、思わず君付けで呼ばれて胸キュンしたけどそれよりももっと優しく包み込むような言い方をですね、」
「まあ俺もコイツのアホは治らないと諦めてるからな。仕方ない」
「おいテメェふざけんなよ」
「ところで曇くん、面談用に書いてもらった『将来目指したいもの』が”神“ってなんだ?」
「言葉の通りです」



そう答えると、俺の事を初めて見るような目でジーっと見られた。
隣では亜夕にぃが必死で笑いを堪えている。



「どういう意味なんだよ全くもって1ミリたりとも理解出来ねぇよつーかしたくねぇよ」
「センセー話し方が崩れてますぜ」
「お前のせいだろうが!!」
「ハルも畠もサイコーだな!(笑)ボケとツッコミ!(笑)」
「三影うるさい帰れ!!」



バンッと机を叩きながら荒ぶるセンセー。
でもなぁ、そんな事言われても本当にそれしか思い浮かばなかったんだから仕方ない。


「お前って奴は…。具体的にやりたい事とかないのか?興味がある事でもいいし」
「ハルは俺に興味あるよな」
「亜夕にぃは黙ってて。うーむ…特に何もないですね」
「じゃあ何か好きなものとか、頭にパッと思い浮かぶものとかは」

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