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湿布
『ごめんなさいね……私は矢口理佳、あなたは?』

痛めていないけど、足を引き摺る様にして私は訊いた。

『ぼ、僕は山口和樹です……』

私の中では当たり前の答えが返って来る。
その後は何も話さずに家の近くまで歩き…

『あそこが私の家……』

指を差して自分の家を山口に教える。

『あっ、矢口さんの家って麗奈の家の隣だったんた。』

『麗奈?』

私は何も知らない振りをして聞き直す。

『はい、隣の家の荻原麗奈です。知りませんか?』

『そうなの…私、隣の家の奥さんとは仲が良いだけど娘さんとは余り会った事がないの…』

麗奈の家の前を通り過ぎ、隣の私の家に入りながら言った。
玄関を開けて中入ると山口は早く麗奈に会いたいのかソワソワし出した。

『ここでいいですか?』

『リビングまで…お願い…』

私は甘い声で言うと山口は家に上がり私をリビングのソファーに座らせる。

『そこの棚に救急箱があるから、取ってくださる?』

『これですか?』

山口は素直に救急箱を持って来る。

『そう…そこから湿布を出して私の足首に貼って……』

ソファーに座る私は足を少し開いた状態のまま山口に言う。
一瞬、山口は躊躇したけど救急箱から湿布を取り出して私の前に正座をする様な格好になる。
目はチラチラと私の股間と足首を行ったり来たりしていた。

(シースルーのショーツ……陰毛だけでなく、ワレメも少し見えてるかも…)

そう思うと軆が熱くなるのを覚えた。

『こ、これでいいですか?』

山口は立ち上がりながら私に訊いて来る。

『ありがとう……ねぇ、冷蔵庫の中に缶ジュースがあるから2本持って来てくれる?』

そう言うと、山口は何も言わず冷蔵庫から缶ジュースを2本持って来た。

『座って……』

私は2人掛け用のソファーの中央からお尻を横にずらして言う。

『はい……』

山口は缶ジュースをテーブルに置くと、真っ赤な顔をしなら私の隣に座った。

『遠慮しないで飲んでね…ところで、山口君は麗奈ちゃんの彼氏?』

加南からはそう聞いているけど、もし違うなら無理に山口と寝る必要はないと思って私は訊いてみた。

『ええっと……まぁ……』

私を意識してか山口は曖昧に答えた。

『そうなの…どこまでしたの?正直にお姉さんに教えて…』

悩ましい目で山口を見ながら私はまた訊いてみた。 

-ウラコイ×


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あきゅろす。
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