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切っ掛けは…
―――
次の日…

『理佳…今夜は楽しみにしておけ(笑)新しい玩具が届くからな(笑)』

ご主人様はそう言うと会社へ出掛けた。

(今夜……その前に今日は加南さんの旦那様と…)

ご主人様に苛められるだけでも苦痛なのに…
加南の旦那様とまで…
私は考えただけで嫌になり、洗濯も掃除も手に付かなかった。

(そう言えば加南さんのご主人様ってどんな人だろう…)

実際に会った事がないのを今更ながらに思う。

「ピンポンピンポン…」

玄関のチャイムがなりインターホンの画面を見ると見知らぬポロシャツにチェクのズボンを穿いた紳士風の男性が立っている。

『はい…』

短く私が言うと相手も短く返事を返して来た。

『隣の荻原耕介です…』

この時、私は初めて隣の旦那様が耕介と言う名前だと知った。

『今……玄関を開けます……』

そう言いドキドキしながら玄関へ行くと鍵を開ける。

『どうぞ…入って下さい…』

玄関のドアが開き、入って来たのはインターホンの画面で見る以上に真面目そうな紳士だった。

(こんな紳士がホモ…しかも奥さんに言われて私を抱きに来るなんて…)

『これから週に2回、あなたを抱きに来る事になった荻原耕介です…』

こんな真面目だから余計にタチが悪いと思ってしまう。

『あっ、矢口理佳と言います…とにかく上がって下さい…』

リビングに通しお茶を出すと私は加南の旦那様の前のソファーに座った。

『本当に私を抱きに来たんですね…』

悲しそうに私が言うと加南の旦那様の耕介は何の感情も無いかの様に答える。

『ええ…女ってものが、どんな生き物かじっくり調べさせて貰います…あなたの軆でね…』

『加南さん…奥様の軆じゃダメなんですか…』

出来る事なら私は耕介と肉体関係を持ちたく無いと思い聴いてみる。

『ダメです!!彼女は僕を受け入れない…そんな事はずっと暮らしていて判ります。』

キッパリと加南と肉体関係を持つ事は無いとゆう耕介に私はガッカリする。

『奥様から旦那様の事は聞いてます…ホモだと言う事も…』

『そうですか…この世には女性なんか必要ない…そう思っていた時期が永かったですからね…』

(ホモならホモらしく女性に興味なんか持たなくて良いのに…)

そう思っていると耕介がそれに感付いたかの様に続けて話し出す。

『実は、私のパートナーが女性と浮気をして…たまたまその現場を見てしまったんです…パートナーと女性がSEXをしている現場を…二人とも、とても気持ち良さそうだったんです。』

その話しを聞いて、ホモの耕介が女性に興味を持った理由が少し解った様な気がした。 

-ウラコイ×


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あきゅろす。
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