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予定
『ここがお前の部屋だ。』

田崎はドアを開けて中へ入る。
私もそれに従い部屋の中へ入った。

(本当にこれが私の部屋なの!?)

そこは10畳位の洋室でベッドにアンティーク調の机と椅子とベッドがあり、白いレースのカーテンまで付いている。
しかも、トイレもシャワー室まで有った。

『机の上にこの洋館の見取り図があるから、後で見ておけ……それと洋服と下着類はクローゼットに入っている。』

私の想像していた奴隷とは、ここはまるで違っていた。

『机の上の紙にも書いてあるが、起床は6時で就寝は10時だ。それとお前の為に机の上に本とノートを用意してある…明日から3日間、お前は京香に仕事を教わるんだ。』

『あの、私の仕事とは一体何なんでしょうか?』

奴隷が勝手に口をきいてはいけない事は知っていたけど、私は叱られるのを覚悟して敢えて訊いてみた。

『お前の仕事は秘書だ。これは井上様が決めた事なので変更は出来ない。』

それを聞いて、私はもうひとつ質問をしてみる。

『秘書はもう居るのではないですか?』

『京香は来月の奴隷オークションに出品する事が決まっている。』

(私が新しく入って来たから、さっきの秘書の人が……)

そう思うと心が傷んだ。

『もうすぐ夕食だ。井上様と奴隷とは別の食堂だから間違えるな……それと仕事や井上様に呼び出され、服装を指定された時以外はこの館ではメイド服を着ていろ。そうそう、下着は自分の好きな下着で構わない。』

奴隷なのに、こんなに至れり尽くせりで良いのかと思えてしまう。

『後は、判らない時は他の奴隷に訊くなり好きにしろ…』

そう言い残し田崎は部屋を出て行った。

『本当に私、奴隷なのかしら…』

クローゼットを開けると、沢山の服が掛かっている。私はその中からメイド服を取り出し着る。
鏡で見てみると、自分でもかなり似合うと思う。

『そうだ……家の見取り図……』

それを見ると1階東側にはには、田崎の部屋・厨房・食堂・バスルーム・トイレがあり…
西側には、奴隷の個室が並んでいる。
2階には厨房・パーティーも開ける広い部屋・ゲストが泊まれる部屋が4部屋・トイレがある。
3階は全部が井上の部屋だった。
地下は全部で3室あるけど、なんの部屋かは書いてない。

『あっ!食事の時間……』

机の上にあったもう一枚の紙には一日の大体の予定が書いてあった。

AM6:00 起床
PM12:00 昼食
PM7:00 夕食
自分の仕事内容や井上様の都合で変更あり

本当に簡単に書かれている。
それでも、私は急いで食堂へ向かった。 

-ウラコイ×


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