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夏色の想ひ出
グリセードD
智子は初めて見る世界の中に居た。

真っ白い大地に白く輝く花が咲き乱れていた。
見上げた空も真っ白で純白の雲が浮かび、太陽も白く輝いていた。

その風景を『きれい』と呼ぶには、その世界に失礼なような気がした。

智子「健太、どこ?私を一人にしないで…かくれんぼはやめようよ」

しかし、健太どころか誰一人見当たらないのだ。

不安になっていると白い風が智子を雲まで運んでくれた。

智子(ここはどこだろう…)

雲に乗って宙に浮いている間に、いつの間にか寝入ってしまった。



三回目のセックスで、潮を吹いたり絶頂の境地に辿りつくなどありえない事だった。

しかし、智子の健太への愛の深さか智子の体が感じやすいのか定かではないが、様々な要因が重なったのだろう。

それは健太も同じだった。

同じと言っても智子のように無我の境地に行ける訳ではなかったが、妊娠という言葉がセックスの尊さと責任の重さを自覚させたのだ。

健太「智子…」

意識を失い弱々しい息遣いの智子の頭を撫でていた。

智子がそんな世界に身を置いているとは知らなかったが、安心しきった表情に安堵していた。

智子「健太…」

しばらくして意識を取り戻した智子は眠そうな目を健太に向けた。

健太「いいよ、もう少し休んでな」

智子「うん…」

智子は健太の腕枕で健太を見つめていた。

智子「健太、エッチしたい訳じゃないけど、握っていたいの…いいでしょ?」

健太「ああ」

智子は、甘えるように健太のおちんちんを握りしめながら目を瞑った。
それからゆっくりと口に含んで行った。

いわゆるお掃除フェラというやつだ。

健太の精液と自分の愛蜜が混じった味は決して美味しいものではなかったが、健太の愛と自分の愛が混ざりあっていると確信できた。

健太「気が付かなかった、ごめん…」

健太は、手を伸ばしてティッシュを取り智子の秘処から垂れる精液を拭(ぬぐ)った。

智子「ありがとう…」

ちょっと恥ずかしかったが素直に甘えた。

健太「智子、妊娠しても隠すなよ」

妊娠をおしべめしべの話で理解していた健太は、いまだに気にしていたのだ。

智子「うふ、心配ないわよ♪すぐに生理になるから」

健太「生理って?」

高校生になっても、妊娠の仕組みも女体の神秘も知らない健太だった。

当然、智子に大笑いされた。

健太「なんだ、そうだったのか…心配して損した」

智子の講義を聞いた健太は口を尖らせた。

智子「損したはないでしょ!そういう事に気をつけないと妊娠してしまうんだよ!恋もセックスもしたいなら勉強しなさい」

健太「ごめん…」

ブレーキ役の立場が逆転した健太と智子だった。

智子は白い世界の事も健太に話した。

健太には見る事も行く事もできない世界。
想像する事さえ不可能な世界だが、健太は智子の話に聞き入っていた。

健太「そうか、そんな事があるのか…」

初めて知った女体の神秘だった。

智子「うん、健太が私を愛してくれたからだよ、ありがとう♪」

智子の唇が健太の唇に重ねられると、第二ラウンド開始のゴングが打ち鳴らされた。

智子「健太…健太…」

膣内に残る健太の体液と智子自身の愛汁が混ざりあい、グチュグチュグチュと卑猥な音を発てていた。

先程より強く痺れる下腹部と柔らかく蕩ける秘肉。
力強く、そして優しく肉棒に絡み付く。

智子の秘処は別の生き物と化していた。

智子「あ、あ、あっ…はあ、はあ、はあ…」

健太の突き上げに順応する智子の肉体。
同時に乳房も弾んでいた。

智子「あぁ…あぁ…あ、あ、あ…」

二度目の噴火を浴びながら静かに崩れ落ちた。

健太「智子…」

目的を果たした健太は後始末をしようと体を離し始めた。

智子「いや…抜かないで…」

余韻を楽しむ事も大切な事なのだ。

二度目は白い世界には行けなかったが、より強く健太を感じる事ができた。



由美「まあ、もうそんな経験をしたの?羨ましいわ」

智子は夢のような出来事を由美に話していた。

智子「由美おばさんは?」

由美「わたしはまだ二回しか経験がないわ、それも武志さんとだから最近よ」

智子「そうなんだ…私の体っておかしいのかな…」

由美「そうじゃないわよ、羨ましい体よ!でも、それだけを求めたらだめなのは分かるわよね?」

智子「はい」

二度目に行けなかった事でそれは分かっていた。

智子「由美おばさん…」

母親ともハグなどした事もなかったが由美に抱きついた。

智子(なんていい匂いなんだろう…これが大人の女性の匂いってものなの?)

くらくらするような甘く芳醇な匂いがした。

由美「まあまあ、甘えん坊さんになったのかしら?」

由美が髪と背中を優しく撫でてくれた。

智子は由美を見つめてから目を閉じて唇を突き出した。

決してそうしようと思っていた訳じゃなかったし、それを望んでいた訳じゃなかった。

芳醇な匂いがそうさせたのだろうか?それとも、大人の女性への憧れだったのか?

自然と、そう、それはごく自然だった。

由美「智子ちゃん…」

由美はそっと突き出された唇に引き寄せられて行った。



由美の唇は智子の唇をかすめて頬に着陸した。

智子「由美おばさん、私…」

由美「あらあら、焦って大人にならなくてもいいんじゃないかしら?」

女性経験のある由美にとって智子を『エス』の道に導く事は容易い事だったが、智子がそれを心から望んでいない事は分かっていた。


続く

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あきゅろす。
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