夏色の想ひ出
エモーション
深夜過ぎ、喉の渇きを覚えた史織はゆっくり目を開けて辺りを見渡した。
微かに響く何かが摺れあう妖しい物音。
蠢めく黒い影は、左右に大きく揺れたり激しく上下に揺れていた。
グチュグチュという水音と吸いとるようなジュルジュルという音と共に。
史織(あっ…)
薄暗闇に目が馴れてくると武志の肉棒をしゃぶる由美の姿が見てとれた。
見てはいけないものを見た思いで顔を背けたが、昼間風呂場で見た武志の巨根を思い出していた。
下腹部がギュ─ッと収縮していった。
史織(あ〜っ)
下腹部をグッと押さえて、乳房をギュッと掴んでいた。
由美「ほしいんでしょ?いいわよ、いらして」
囁くように由美に誘われた。
史織「えっ…」
声のする方に顔を向けると由美が微笑んでいるのがわかった。
磁石に引き寄せられるように自然と体が寄っていった。
由美「史織さんもしゃぶりたいんでしょ?」
頭を押さえられて、ゆっくり肉棒に近づけられた。
由美の唾液でぐしょ濡れの肉棒が唇に触れる。
熱く脈打っていた。
史織「いいんですか?」
由美「いいわよ」
許しを得た史織は唇を裏筋に這わせてから、ゆっくり、そして力強く吸い込んだ。
武志が腰を突き出して応えてくれた。
史織「んんん…」
真っ赤に焼けた炭を口の中に入れられたようだった。
明らかに和也のものとも夫のものとも違っていた。
史織「んぐ、んぐ…」
必死にしゃぶりついた。
由美「美味しいでしょ?たっぷり味わってくださいね♪でも、セックスはなしよ、それだけは許せないから」
その言葉に背筋が冷たくなった。
しかし今は、頬張る事に夢中になっていた。
史織「※◎★※☆!」
おっぱいを揉まれ、乳首を吸われた。
肉棒を咥えておっぱいを揉まれたり秘肉を掻きむしられた事はあったが、男のそれとは明らかに違っていた。
淫毛を撫でられ割れ目を割いて秘芽を摘ままれると、淫汁が溢れてきた。
史織「ゆ、由美さん…」
由美「武志さんを挿れてあげられないけれど、いかせてあげるから史織さんはしゃぶってあげててね」
頭をそっと押されて肉棒を咥えさせられた。
史織(こんな事されたら…)
和也のように暴力的に舐めまわすのではなく、女性だからこその細やかな舌技で秘肉は蕩け落ち、焼けつく肉棒で口腔内は焼けただれた。
史織(もうだめ…あうっ、またいっちゃうぅぅ…)
何回も気をやったが、その度に引き戻されては押し出された。
そして不思議な事に武志にはいく気配がないのだ。
自分のフェラテクに自信を失いかけていた。
史織「由美さん、私…」
由美「何も言わなくてもいいわよ」
何度目かのアクメのあと、由美の腕の中に抱かれていると武志が暖めたタオルで体を拭いてくれた。
肉棒を挿入されなかったのは惜しかった気もしたが、躯は満足していた。
東京に戻る電車の中、和也と亜紀は二人掛けの座席で寄り添っていた。
その後ろで、孝子と史織と友也と奈津実が向かい合わせにした四人席に座っていた。
亜紀は、赤裸々に語ってくれた由美の事を考えていた。
「人の話を聞いて、自分なりに考えなさい」
その言葉が頭から離れなかった。
亜紀(あの話し方は自慢する話し方じゃなかったわ…)
中学生にはどぎつ過ぎるアナルセックスや未経験のレズの話には驚かされたが、何でそこまで話したのかを考えていた。
亜紀(そういうセックスもあるから、そういう事ができる気構えがなければセックスはするなって事かしら…)
幼いながらも性について真面目に考えた。
亜紀「和也くん…」
和也「なあに亜紀さん?」
亜紀「あのね…私、和也くんが嫌いだとかじゃないけど、エッチはしない方がいいと思うの…」
和也「うん、実は僕もおばさんとお母さんの話を聞いてそんな気がしていたんだ」
亜紀「絶対、嫌いになった訳じゃないからね。ただ、こんな事にはなりたくないの…」
和也「うん、二度と亜紀さんを悲しませる事はしないよ、約束する」
亜紀「うん、ありがとう」
少し残念な気もしたが、中絶という忌まわしい事は二度と経験したくなかった。
亜紀「ちょっと寝るね」
安心しきった寝顔を見ていた和也は、今更ながらに自分の犯した罪を悔いていた。
和也(ごめんね亜紀さん、これからずっと大事にしていくから…)
人間に限らないが、生き物は失敗から何かを学ぶのだ。
しかし今回はその失敗があまりに大きかった。
中絶した事が最良だったとは言わないが、対応を誤っていれば二家族は互いに憎みあい家庭も崩壊していたかも知れないのだ。
友行が史織を罵ったように。
もちろん亜紀と和也の仲も、どうなっていたか知れない。
恐らく今みたいに安らかな亜紀の寝顔を見る事はなかっただろう。
和也(おじさん、女の子を守るって意味がわかったよ…)
武志の言う意味を今、はっきりと理解した和也は決意を新たにするのだった。
孝子「史織さん、お義兄さんのおちんちんって、固くて熱かったでしょ?うふふ」
史織「えっ?」
史織は孝子の突然の問いかけに仰天した。
史織「どうしてそれを…お気づきでしたの?」
孝子「ええまあ、でもエッチは許してもらえなかった…どうしてだと思います?」
史織「そ、それは…由美さんとしても、それだけは許せなかったかしら…」
孝子「それが違うの。許せないならフェラだってさせるはずはないわ」
史織「じゃあ、何故?」
孝子「史織さんに、今晩旦那さんに抱かれなさいって言ってるの。そのために、最後のエッチを残しておいてくれたのよ」
史織「そうだったんですか…でも何故、フェラに誘ったんでしょ?」
孝子「それは…うふふ、由美さんの趣味って事にしておきましょうよ♪」
史織「えっ?」
孝子「史織さん、あなたとレズりたかった…んじゃないかな、うふふ」
史織「そう言えば、あなた方も…」
孝子「由美さんも、ああ見えて甘えたがり屋なの…武志さんとのセックスはどちらかと言うと受け身になるでしょ?それを解消する意味もあるのよ」
史織「甘えたがり屋なら受け身の方が…あっ」
孝子「気づいたかしら?」
史織「甘えたいから受け身になるんじゃない…受け身にならざるを得ないのね」
孝子「女の宿命ってやつよ、由美さんはそのストレスをレズる事で解消するの。レズだけじゃなくて責め側になって武志さんのお尻を弄ぶ事もあるって言ってたわ」
史織「お尻を弄ぶって?」
孝子「武志さんのお尻の穴に指を突っ込んだりするそうなの…私はアナルセックスをされたけど、そこまではできないわ」
史織「……」
孝子「愉しむ時は徹底して愉しむそうよ、あの二人は…毎日じゃないけれどね」
史織「それは、毎日は無理でしょうけれど…」
孝子「史織さんも今晩、試してみたら?夫婦仲が深まるかもですよ」
孝子は史織のくすぶりにさらに拍車を掛けていた。
続く
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