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Menu:Lunch 〜混合〜
あでやかに舞う蝶のような
『これ、どうぞって菊さんが』

「いただこう」



私は菊さんから頂いた和菓子を蓮二君と食べた。



『美味しい・・・』

「うん、あんこが甘すぎないのがまたいいな」



そうか、確か蓮二君は薄味好みだったっけ。



『そういえばさっき蓮二君と一緒に来た人って・・・』

「あぁ、俺の祖父だ」

『やっぱり!』

「まさかおじい様の茶道の先生が菊さんだったとはな」

『私も驚いてるよ』

「お前も菊さんが茶道の先生だとしらなかったのか? 」

『うん、知らなかった。・・・・・・あ』



あれ、いまのっていっちゃダメだったんじゃね?
うわっ、しでかした!!!



「それはどうしてなんだ?
さよの父だろう?」



蓮二君が首をかしげる。可愛い!!
じゃなくて、あー・・・やばいなぁ。なんていえば・・・・・・。
いや、もういいか。言ってしまおう。
どうせ冗談と思って信じないさ!!



『あのさ・・・実は私漫画の世界から来たんだよね』

「漫画の世界? 」

『うん。こことは違う、別の世界なの』

「どうして飛ばされたんだ? 」

『神様から菊さんへのごほうびらしいよ』

「褒美・・・」

『元々は女子高生だったんだけどさ、なぜか小学生になっちゃっててさ』

「女子高生・・・? 」

『うん。それで帰る場所がない私を引き取ってくれる事になったの。
現在進行形でお世話になってる』



おほほほ、どうせ信じないだろうけどねぇ。



「なるほどな」



ん?



「自分の父をさんづけでよんだり、全く勉強はしていないのにテストで満点をとったり、
ときどき俺でもわからないような難しい言葉を知っていたり・・・お前は俺と同じ小学五年生にしてはおかしいと思っていたんだ。
これでつじつまが合うな」

『納得したの!? 』

「あぁ、とてもすっきりした」

『お、おかしいとおもわないの!?
トリップだなんてそんな非現実的なことおこると思うかい? 』

「でも腑に落ちる説明だ。
それにさよが即興でしっかりしたでたらめをつけるとは思えないのでな」

『今の地味に馬鹿にしたよね? 』

「ふ、ばれたか」

『バカ正直がうりなのでね。気にしませんよーだ。
・・・・・・』

「どうした?」

『・・・あのね、きっとこれ信じてくれる人少ないと思うから。
・・・・・・だからもしかしたら少し蓮二君に迷惑かけるかもしれない』

「どういうことだ? 」

『あの・・・心のよりどころというか、ほら私のこと唯一知ってる・・・っていっても菊さんもだけど・・・
だから・・・その・・・』

「甘えてしまうかもしれない、ということか」

『回りくどくてごめんなさい』

「それなら気にするな。
俺でよければいつでも甘えてくれ」

『あ、ありがとう・・・』

「あと、このことは他言にしない。
まぁ、言ってもさよのいったとおり信じないと思うがな」



ぽんぽんと頭をなでられる。
思わず泣いてしまいそうだった。
わっ、私は女子高生だぞ! 小学五年生のなでなでで泣くものか!



「さよ、蓮二君、レッスンが終わったのでもうでてきてもいいですよ」



菊さんが声をかけてきてくれた。



「はい、分かりました」

『今行きます』



今度は蓮二君が私の手をひいて和室まで連れてきてくれた。

帰りの身支度をし終えた蓮二君のおじい様が蓮二君を待っていた。



「すみません、おじい様。お待たせしました」

「いや、かまわない。さよさん、蓮二と遊んでくれてありがとう」

『い、いえ、こちらこそありがとうございました。
レッスンお疲れ様でした』



言った後で、かしこまりすぎた! と反省した。



「はははは。菊さんは子どものしつけがいきとどいておりますなぁ」

「ふふ、ありがとうございます。
それではお気をつけてお帰りください」

「また次週もお願いします」



蓮二君たちが帰ったあと、私達も教室を片付けてすぐ帰った。



「さよさん」

『はい』

「教室で作った和菓子食べませんか? 」

『いいんですか? ぜひ! 』

「ふふ、今お持ちしますね」



その後大福をたらふく食べた私達はそのまま寝てしまい、次の日にトイレをとりあうことになった。

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