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曹田操興信所
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―1日目―

「という事で江東の身元、戸籍に職務、陸運局で車種ナンバー共に照合済みですが怪しい所はありません」

この位はわけ無い、という風な口調で芝井は調書を閉じる。だが、それを調べさせた本人はやたらデスクの上を引っ繰り返して何かを探していた。

「所長聞いておられるので?」

「おぅ聞いとる聞いとる―…むぅ〜…ナイナイナイナイ無い!!うぉッ!あ゙ぁあ!!」

デスクに見切りをつけ、棚の上段を探そうと背伸びした所、いい加減に置いてある資料や小物が頭に降ってくる。芝井はげんなりしながら、それを腕組みながら眺めた。

「だからいつも出したらしまう、しまわぬなら出さないと…」

「こんのッ!!!この俺を試すか!!たかが扉の分際で―…ぁ痛だだ!!」

すると古くなった扉を修理しようと格闘していた夏目の髪がはさまってしまったらしい、背後で悲痛な叫びを上げた。

「まったく…お二人共何をやっているんです」

軋んだ扉に挟まれた髪を丁寧に解いてやっていると、追い打ちをかけるように蛍光灯が二、三度チラついた後、乾いた音をたてて消える。

「な…なんだ!?この間俺が代えたばかりのはずだ」

「あー無いッ!儂のお宝秘蔵編集DVD!!!惇!!返せ!!!」
「取っとらんわ!!」


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あきゅろす。
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