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OK女
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携帯小説グランプリ
この物語はフィクションであり、実在する人物の氏名や会社名、学校名とは一切関係ございません

─本編─

看護士の専門学校に通う沙織

身長が171センチとかなりの長身だが、今年で二十歳になるので、もう成長も止まるだろう

最近は病院での実習が始まり、実習先でかなり怒られるためストレスが溜まっていた

それに彼氏とも会えないので、さらにストレスは増大

そんな沙織は、イライラを吹き飛ばすために、パソコンでエロサイトを覗くのが日課となっていた

日に日に過激なサイトを覗くようになり、最近では痴漢サイトが沙織のお気に入りになっていた

ある日、痴漢同士の情報交換が主流の掲示板を覗いていると、女性らしき書き込みを発見する

─明日〇〇線の××駅から8:05発で、△△駅まで乗ります。
3両目の真ん中のドアから乗ります
私の服装は黒のセーターにデニムのミニスカ、目立つようにピンクの紙袋を持ってます
痴漢さん、よろしくお願いします─

沙織は何度も読み返した

本当なのか…

もし本当だとしたら、××駅は最寄り駅だ

見てみたい…

でも見ていたら、その女性の仲間と思われはしないか…

いや、大丈夫…

目の前に痴漢OKの女性がいるのだから、ヤツらも危ない橋を渡ろうとはしないだろう

でも電車内が異様な盛り上がりになり、ちょっと暴動っぽくなったら…

いやいや、日本は法治国家だし、さすがにそこまでには至らないはず…

沙織は頭の中でいろんな考えが巡るが、最終的には見ていても大丈夫だろうという結論に至った

─翌日
OK女の出没予告車両に乗り込むため、8:00前に××駅へ

駅のホームに並ぶと、数人前にそれらしき女性がいた

年齢はあまり変わらないくらいだろうか…

かなり綺麗な女性で、なぜこの人が…と沙織は不思議に思ったくらいだ

電車が到着し、まずは降車の人が数人降りる

そして並んだ順に電車に乗り込んでいった。

沙織は女性を見失わないように、人ごみをかき分け、必死についていく

女性は入るとすぐに左横にいき、ドアのすぐ近くで立ち止まっていた

沙織が乗るとドアが閉まったので、そのままドアの中央付近で様子を見ることにする

電車が動き出すと、数人の男が女性の方へスルスルっと移動して行く

4〜5人だろうか…

いや、もっといる、10数人くらいだ

男たちはサラリーマン風がほとんどで、中にはラフな格好の者もいた

そして男たちは女性を囲んでいくのだ

最前列に4人、それをまたグルリと10人くらいが囲んでいく

沙織はその中の1人と目が会い、すぐに目線をそらした

輪の中の様子は全く分からない

最前列はたまに入れ代わっているくらいのことしか沙織には分からなかった

そして、次の駅への到着のアナウンスが流れる

男たちは場所を死守しているみたいだ

到着してドアが開くと、また4〜5人が乗り込んできた

その中には、明らかにキョロキョロしている者もいる

さらに痴漢は増えたのだ

その後、各駅で停車するごとに、痴漢は増えたり減ったりを繰り返していく

そして一瞬だけ女性の表情が見えた

女性の表情は、まさにヨガリ顔…

沙織は、そんなに気持ちいいのだろうかと思ってしまう

△△駅が近づき、男たちはまさにクールダウンといった感じに見えた

駅に着くと、女性は軽く会釈をしながらホームへ

知らない人が見ると、人ごみをかき分けるために会釈をしているみたいだ

だが沙織には、『それじゃまた』とか『お疲れ様でした』の挨拶のようにも見えた

沙織も電車を降り、女性の後を追う

改札を抜け、駅の外に出ると、沙織は小走りで女性に駆け寄った

「すみません、先ほど車内で…」
と沙織が言うと、まだ言い終わらないうちに女性が口を開く

「ああ、痴漢ね。私は仕返しが怖いから訴えないの。わざわざありがとうございます」
と言って立ち去ろうとするのだ

沙織は慌てて
「いや、そうじゃなくて… 私、サイトを見たんです」
と言った

すると女性は立ち止まり
「何が言いたいの?」
と、怒り気味だ
坂口杏里、ついにデビュー


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あきゅろす。
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