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マジックワード
彼氏の親友
麻衣は彼氏・直樹の同級生で史人という親友を気に入っていた

ある日、その史人と直樹のアパートで一緒になることがあった

「あれっ、麻衣も来たのかよ。今、史人も来てんだ」
と直樹

「えっ、史人くん来てるんだ。入ってもいい?」
と麻衣は言うと、もうブーツを脱ぎ始めていた

直樹は部屋の中に戻る

麻衣もブーツを脱ぎ終わると、部屋の中へ

「こんにちは、史人くん、お久しぶりです」
と言ってセンターラグの上に座った

「さて、どうする? 三人で飲む?」
と直樹

すると突然、直樹の携帯が鳴る

「はい、お疲れ様です」
と言って直樹は電話に出た

電話の内容は、直樹のバイト先で誰かが急に休んだみたいで、直樹に出てきてほしいとのこと

「マジっすか…」
と直樹

すると忙しい時間帯の二時間だけでいいから出てきてくれとのことだ

「二時間だけですよ、わかりました」
と言って直樹は電話を切った

「何? 直樹、バイト?」
と麻衣

「ああ、休みが出たから二時間だけ頼むってさ」

「行ってくれば? 私と史人くんは先に飲んで待ってるからさ」
と麻衣は言う

史人も戸惑いながらも
「ああ、そうすれば?」
と言った

直樹は
「ありがとう。麻衣、史人のこと頼むな」
と言うと、着替え始める

そして数分後、本当に直樹はバイトに行ったのだった

麻衣は冷蔵庫から缶チューハイを二本持ってくる

そして一本を史人の目の前に置いた

麻衣はプシュッと栓を開けると
「史人くん、飲もう」
と言う

すると史人も栓を開ける

そして麻衣は
「カンパーイ!!」
と言って缶と缶を軽く当て、ごくごくと飲んでいった

さあ、ここからが麻衣の腕のみせどころだ

「ねえねえ、史人くんて彼女いるの?」
と麻衣

麻衣は史人に彼女がいることを知っていて、それでもこの質問から入る

「ああ、いるよ」

「あのさ、変なこと聞いてもいい?」
と麻衣

「あっ、うん」

「普段、直樹には聞けないことってあるでしょ。ちょっと下ネタなんだけど聞いていい?」

「下ネタ… 別にいいよ、何?」
と史人

「あのね、エッチする時にフェラするでしょ。で、その後、何で男の人はキスしてくれないの?」

これが麻衣の必勝パターンだ

「アハハハ… しないよ、それはしない」
と史人は言いながら、冷蔵庫にチューハイを取りに行く

麻衣は史人を目で追いながら
「えーっ、さみしいよ、チューしてよ。いいじゃん、自分のなんだからさ」
と言った

「自分のだからいやなんだよね」

「ねえねえ、もっと聞いていい? 直樹には聞きづらいことがあってさ」
と麻衣

「いいよ、また下ネタ?」

「うん、でも直樹には聞けないんだよね」

「いいよ、何?」
と史人

「史人くんてさ、女の人のアソコ舐めたことある?」

「まあ、彼女がいるからあるけど…」
と史人

「おいしいの?」
と麻衣

「えーっ、何だよ、その質問… 答えなきゃダメかな?」

「ていうのが、これを直樹に聞いてさ『まずい』って言われたらショックでしょ。だから史人くんに聞いてんの」
と麻衣は言うのだ

「そっか… うん… 別にまずくはないね。女がフェラするのと同じなんじゃない? 同じ味だと思うんだけど…」

「そうなんだ… でね、その時って女の人はどういうリアクションが多いの?」
と麻衣

史人はもう完全に舐めている時の記憶にアクセスしている

過去の性体験の記憶にアクセスさせ、その時と同じ気持ちを思い出す

これが麻衣の目的なのだ

「うーん… 気持ち良くなってくると、俺の頭を押さえて、腰を振ったりとか…」
と史人は言う

「ふーん、史人くん、上手いだ…」

「いやいや、上手くはないと思うけど…」
と史人

「いやいや、上手いんだって。史人くんていい男なのに舐めるのも上手いんだ… 一度お願いしようかな…」
と麻衣は言って笑う

「ダメだよ、直樹の彼女なのに…」
と史人

出たー!!

男同士の友情を裏切れないタイプ

ここから麻衣はどう攻める?

「なんか変な気分になったよね」
と麻衣

「麻衣ちゃんがこういう話をするからだよ」

これで史人がエッチな気分であることを認めた

あとは押すだけだ

「私、こういう時って押しに弱いんだよね。雰囲気に流されるっていうか、断れないっていうか…」

麻衣はこの一言で史人の様子を見る

すると史人は
「ダーメ、直樹の彼女なんだから」
と相変わらずの反応だった

難攻不落の男の友情

ここで麻衣は作戦を変える

麻衣は立ち上がり
「ねえ、変な気分のままだとあれだからさ、エッチなDVDでも見ようか」
と言って押し入れのふすまを開ける

「えっ、何? 直樹、エッチなDVD持ってんの?」

「あるのよ。あいつ、意外とこういうDVDが好きみたいで…」
と麻衣は押し入れの中から大きめのバッグを取り出した

そしてバッグのファスナーを開け、史人に向かって中を見せる

「うわっ、すげー」
と史人

中には数十本のDVDのパッケージが見えていた

「どれを見ようかな…」
と麻衣はDVDを選んでいる

が、麻衣の頭の中ではどういう物を見るのかは決まっていた

麻衣はようやくそれを探しだし
「これなんておもしろそうだね」
と言いながら、パッケージからDVDを取り出していく

そしてテレビの裏側のDVDプレーヤーにセットした

麻衣は再生が始まるまでの間に、また冷蔵庫からチューハイを二本持ってくる

一方史人は、DVDのパッケージを手に取り
「へぇ…」
とながめ回していた

麻衣が選んだDVDは、素人のスワップ物だ

麻衣も史人も新たに缶のチューハイを開けて飲み始める

そしてDVDの再生が始まった

画面には『ハプニングバー潜入』と出てきた

そのハプニングバーに続々と男女が集まってくる

そしてカメラは店内へ

店内では酒を飲む者、イチャイチャする者、またセックスする者もいた

そこへ主役と思われるカップルが入ってくる

字幕でカップルが紹介され、名前と年齢が表示された

男女ともに21歳だ

カップルは空いているテーブルを探しているみたいな映像だ

ここで麻衣は
「ドキドキしてきたね」
と言って、史人の隣に移動する

麻衣の常套手段だ

この日の麻衣は白地に花柄のワンピース、その上からピンクのハーフコートだ

コートのボタンはすべて開けている

実際には透けていないが、今にもすべてが透けそうなくらいの白地のワンピースだ

そしてDVDの中では、若いカップルが30代くらいのカップルに相席を申し込んでいる

すると字幕に『〇〇くんは熟女好き』と出てきた

21歳の彼氏は30代カップルの正面に座る

すると、その隣に30代カップルの女性が移動してきた

さらに30代男性の隣に、21歳の彼女が座る

そこに店員さんが通りかかり、それを呼び止めてドリンクを注文している様子だ

ドリンクが来ると乾杯して、四人はそれぞれにイチャイチャし始めた

これを見ながら麻衣もチューハイを飲み、史人に寄りかかる

史人は嫌がらない

「雰囲気に流される」という暗示が効いているようだ


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