ヤリ部屋 202号室 携帯小説グランプリ 中学生最後の夏休みを迎えたえりか 一学期の期末テストが終わってからというもの、同級生の彼氏の家で、毎日のようにやりまくっていた しかし夏休みになり、彼氏の家には東京から小学生の女の子のいとこが、長期滞在の泊まりで来ている そのため、以前のように彼氏の家ではやれなくなったのだ えりかの家も母親が専業主婦なので無理 そんな時、えりかは通っている中学の学校裏サイトで、通称「ヤリ部屋」と呼ばれるアパートの一室の情報を見つけたのだ そのヤリ部屋はえりかの家の近所で、△△ハイツの202号室 誰かが借りているみたいだが、テレビやビデオはあるが家具などは一切なし いつもきれいに掃除してあり、押し入れに数台のパソコンがあるそうだ しかもそのパソコンは電源が入っていて、それを触った時だけ知らないオヤジが来ると言うのだ とにかく、そのパソコンさえ触らなければ、誰も来ないらしい ただ最近は、同じ中学生の先客がいることもあるらしい、という情報だった えりかは、早速この情報を彼氏の翔吾にメールで伝える すると翔吾から返信が来て ─いいね もし誰か来てもタメのヤツか、後輩くらいだろ 明日、行ってみようぜ─ という内容 2人は明日、そのヤリ部屋に行くことにしたのだった ─翌日 2人は午前10時くらいに待ち合わせ、揃って△△ハイツへと向かった 階段の登り口にある郵便受け、そこの202のところに鍵が入っているとサイトには書き込みがあった えりかは郵便受けを開けてみる サイトの情報通りに鍵があった 2人は鍵を取り、階段を上がっていく 2階には2部屋しかなく、片方には表札が出ていて、「202」と書いてある方には表札がなかった 2人は顔を見合わせ、互いに首をコクリとうなづく仕草をすると、えりかが鍵を開ける ─ガチャガチャ… 鍵が開いた 2人は恐る恐るドアを開け、中へと入っていく 玄関に靴は無く、部屋の中にも人の気配は無い 翔吾はドアを内側からロックし、2人は靴を脱いで中へと入っていった 部屋の中もサイトの情報通りで、きれいだが何もない 2LDKの間取りで畳の部屋が2部屋、その2部屋ともフカフカのジュータンが敷いてあった えりかは、押し入れの中に人が隠れていないかなども気になり、押し入れを開けてみる 押し入れは上下に分かれていて、上下ともに4台ずつのパソコンの本体だけがあり、モニターは一つもない そして、これも情報通り、電源が入っていた えりかは、触ってはいけないと思い、押し入れの戸を閉める その間に翔吾がトイレや風呂場をチェックし、人がいないことや清掃してあることを確認した そして、やっと2人はフカフカのジュータンの上に腰を下ろす 「やっぱ怖いよな」 翔吾はえりかの顔を見て言った と、その時、玄関の鍵の音が… ─ガチャガチャ 2人は固まったまま動けない 玄関のドアが開くと、20代前半くらいの男を先頭に高校生くらいの男たちなど、全員で8人の男たちが入ってきたのだ 男達は全員悪そうな顔つき、服装をしていて、中にはウイスキーをラッパ飲みしている者もいた 「おい、お前ら、ここで何やってんだ」 と、20代前半くらいのリーダー格の男が言う 翔吾とえりかは固まったままだ するとリーダー格の男が仲間に向かって 「おい、連れていけ」 と言って、顎の先で指示する 男達の中でも見るからに武闘派っぽい3人が、翔吾を奥の部屋へ連れて行き、ふすまを閉めた そしてすぐに、ふすまの奥からは 「おら、立てコラ」 という男達の声や翔吾の 「うっ」 といううなり声が聞こえてくる えりかはチラッとふすまの方を見たが、あまり見るとヤバいと思い、前を向く 男達5人は、えりかのカラダを上から下まで舐めるように見ながら、じわりじわりとえりかを取り囲んでいった [次へ#] [戻る] |