彼女と祓魔師
予感
予感、不穏、疑惑、確信。
―――――やっぱり、あんなピエロ信じるんじゃなかった。
もう何年前だろうか。
私が師匠から教わった基礎授業が目の前にある。
やっているのは落胤の双子の弟。
特等席。
それはただの生徒席。
――――――やっぱり、あんなピエロ信じるんじゃなかった。
アイツは自分が楽しめればいいんだ。
苛立ちを募らせるなどいつぶりだろう。
両親が死んでから、一度だってなかったのに。
こんなことを考えても仕方がないと苛立ちを振り切り、目の前で揺れる頭に視線をやる。
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