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小説




「御飯作るケド、食べる?」
「………」
「そんな大層なモノじゃないけど、不味くはないよ」

多分。
喰わせてたのオフクロだけだし、あの人味音痴じゃないけど、たまに変だから。

「………ん」

えらく間をあけて返事が帰ってきた。
んじゃ、作ろうかな。
でもその前に、上着探さないと流石に寒い。
今日は土曜だし、親いないし、静かだな。
キョロキョロと辺りを見回しても上着がない。
クローゼット開けるのもな…。
ほら、開けるとひんやり来るじゃん。寒いからそれは嫌だな。

「…」
「…ん」

探している間にも、東海林サンの撫でる手は止まらない。
どちらかと言うと、気持ち悪くはないが、ホントくすぐったい。
起き上がったからか、頭ではなく首や鎖骨を触るもんだから、ちょっと声が危ない。
スキンシップ激しいね、お兄ちゃんは。




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