小説 7 微妙にいたたまれない気持ちで、少し起き上がれば、肩からシーツが落ちる。 あ、やば、寒い。 上着下にあるんだよな、持ってくればよかった。 タンクトップのまんまだし、うーん。 いいや、とまたベッドへと潜る。 起き上がったのに、また沈む俺をずっと見ている東海林サンにちょっと違和感。 何か、俺したかな? や、でもどっちかっていったらされた方だよな? ……頭撫でられたのは、よかったけれども。 また、撫でて、くれないかな。 そう思ってジッと見ていたら腕が動いて、頬を撫でられた。 くすぐる感じで触れるもんだから、こちらが気恥ずかしい。 うっすら頬が赤くなるのを感じて、内心ちょっと叫んだ。 恥ずかし…! 「……」 「……」 無言の沈黙なのだけど、それが不快に感じないのは、何故だろうか。 「……ん、腹減った」 俺、朝はきちんと食べます。 だって、育ち盛りだもん。 サイドを撫でる手をニマニマと受けながら、また起き上がった。 大きい手。 いいな、身体の部位は比例して大きくなるから、羨ましい。 「…ねえ、」 「…」 声を掛ければ、東海林サンが視線で「なに」と言った(ような気がする) [*][#] [戻る] |