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小説

 

じゃあな、ときーやんが帰るのを見送りながら俺は携帯を見やる。
集会しなきゃなんだけど、この分だといつできるかわかんないなー。
ナヅくんがほんとに会わせてくれるなら、漣千景の予定も空けなくちゃだし、これから壱岐くんちにいくなら、うーん。

なんか、これって、充実してるね?

「あ、」
「ん?」
「迎えがそろそろ来そうです」

壱岐くんちすごい楽しみなんだけど。
零士をちらっと見れば気付いたのかこちらへと近寄ってきた。
わしゃわしゃと頭を撫でられ、その事に驚いてるとナヅくんが茶化してくる。

「れーちゃんってば北下に焼きもって痛い痛い!!」
「…………」
「うわ、目がマジだよこええ!」

俺の頭を撫でている手とは逆の手がナヅくんを襲ったらしい。
いたーい!と言いながら距離を開ける彼を見ながら俺は笑う。

楽しいなあ。

「壱岐くんち、楽しみだねえ」

へら、と顔を緩ませると零士が目だけを細めた。

 


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