小説 4 「………う」 なんか、寝苦しい。 なんだろ狭いベッドでぎゅうぎゅうに挟まれてるような……というか、心当たりはあるのだけど。 どうせ、隣のきーやんがこっちに詰まってきたに違いない。 モゾモゾ居心地悪く動いて居れば、腰に…というか、俺の身体の下に腕があった。 やば、と思う前に動いた。 何がって? 勿論、腕が、だ。 「…っ!」 重いだろうから動こうとしていたのに、先に動かされたら……なんて思っていれば、何故か、引き寄せられた。 何故か、きーやんとは、反対に。 え、なにこれ、何のフラグ? 俺の隣は、きーやんのハズじゃ……? でも実際は背中に感じる暖かさ。 振り返ってみても暗くてわからない。 え、これまだ朝じゃないの? カーテンはしてあるし、電気は消したし……。 じゃあ、これはなに? 自分以外の寝息は二つ。 いやわかるけどさ、認めたくないじゃないか。 つかセミダブルだって狭いんだからさ……。 ギュウギュウじゃん、これ。 詰まってる! 「…」 もう寝ちゃおうかな、朝起きたらどうせわかるんだし。 傍から見ればムサいことこの上ないなあ。 そんなこんなでまたオヤスミ。 [*][#] [戻る] |