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小説
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東海林サンは、その下にまた長袖を着てたみたいで、寒くはなさそうだった。
ちらりと見えた腹筋がすごいかっこよくて。

「……」

きーやんどうなったのかな、居ないってことは帰ったんだろうな。
連絡先知らないから、報せようが無い…。
東海林サンなら知ってるかな。

「…東海林サン」
「………遊」
「え」
「……零士って呼べ」
「…だって、年上」
「…いーから」
「…れーし?」
「ん」

年上ってか不良の総長を呼び捨てとか、いいのかな…。
微妙な微笑みだが、初めて見た側としては、かなり見惚れるんだけど。
わーわー、どうしよ、この人カッコいい。
この人がお兄ちゃんとか、マジラッキーじゃん。

「……」

えへ、と緩んだ笑いがでてきた。
やっぱ噂ってアテにならねえな、この人はいい人だ。

「零士、」
「…ん」
「取り敢えずご飯食べようか」

怖いとか、噂とか、もういいや。
やっぱあるがまま。だよね。
第一印象より、中身ですよ、うん。






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