長編&固定の恋歌
〜コードギアス〜
stage1−5
――テロリストからの毒ガスの回収――
そう銘打った軍の捜査に元イレブン――名誉ブリタニア人が加わった。
その中の一人が毒ガスと言われた装置とそれによじ登ろうとするルルーシュを見つけ、ルルーシュに蹴りかかる。
「ブリタニアの…」
「殺すな! これ以上…。」
勢いで倒れたルルーシュの胸倉を掴んで言う軍人にルルーシュは蹴りを入れ、起き上がる。
「どうせ、その毒ガスだってブリタニアが作ったんだろ…。」
「あ…お前…。」
苛立ちに呟くルルーシュを見て軍人が驚いたように呟く。
「殺すな? だったら…ブリタニアをぶっ壊せ!」
前を見据えて言うルルーシュは7年前の彼と重なる。
「ルルーシュ? 僕だよ、スザクだ。」
名誉ブリタニア人の軍人は武装を取ると、その姿にルルーシュは目を見開いた。
幼い頃の思い出が頭を過ぎる。
「お前…ブリタニアの軍人になったのか…。」
ルルーシュの呟きと共にもう一つの声が聞こえた。
「――物語は加速して動き出す――
少年達の運命も彼女の物語も…そして、世界も…。」
「「っ!?」」
突然聞こえた透き通る声にルルーシュとスザクはバッと振り返る。
「久しぶりね、ルルーシュ、スザク。」
そこにはアルティナが微笑なみがら立っていた、アルティナ本来の姿で。
驚きと安堵と嬉しさと懐かしさと、愛しさ…色んな感情が二人を支配する。
「アルティナっ…無事で…いたんだな。」
「アルティナ…良かっ…た。」
声を震わせ自分の存在を確かめる二人にアルティナは手を伸ばす。
「ごめんなさい、連絡出来なくて…。」
「いや、良い。アルティナが無事だっただけで充分だ。」
「うん。それに連絡出来なかったのは僕も同じだから…。」
ルルーシュとスザク、それぞれがアルティナを抱きしめ…しばしの間の幸福が訪れる。
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