長編&固定の恋歌
〜コードギアス〜
stage1−2
舞台は終戦7年後――2017a.t.b.
ブリタニア人居住地――トウキョウ租界
広い部屋でチェスをうつ名も知らぬ二人。
テレビからは爆弾テロのニュースが流れる。
圧倒的有利な状況に貴族が笑う時計の音がやけに響く、その部屋に…新たに二つの人影が現れた。
「代理人のご到着かな?
何だ、学生か…。」
「何だ、貴族か。」
貴族の言葉に黒髪と紫の瞳が印象的な少年は不敵に笑ってみせる。
その端正な顔立ちに貴族は苛立ちを覚えように顔を引き攣らせた。
「若者は良いな、時間がたっぷりある、後悔する時間が。
……名は?」
「…ルルーシュ・ランペルージ。」
名を問われ無表情に答える少年は年齢より大人びて見える。
もう一人の少年はチェス盤を見て勝利を諦めた様子だが、ルルーシュと名乗った黒髪の少年は動じる事なく澄ました顔をしていた。
「リヴァル、次の授業に間に合うには何分後にここを出れば良い?」
「あぁ、飛ばせば20分ほどで…。」
「なら帰りは安全運転で頼む。9分で済む。」
そう言って少年は椅子に腰掛ける。
「一手、20秒だぞ。」
「十分。」
少年を焦らす気なのか貴族が挑発的に言えば短く即答し、キングの駒を手にする。
そして、それを見て笑う貴族に哀れむような綺麗な笑みを浮かべた。
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