[携帯モード] [URL送信]

長編&固定の恋歌
   〜コードギアス〜
stage0.75−2




――ガウン――



ティルナ目掛けて弾が発砲された。



(ティルナっ!! アルティナーーーっ!!)



ルルーシュは無意識の内にティルナとアルティナを重ね、その名を絶望の中で叫んだ。




――キィン――



ルルーシュが瞳を閉じた瞬間、聞こえたのは金属を弾く音。



――ザンッ、ザシュ――


「ぎゃあっ!」
「うぁああっ!」


続けて何かを斬る音に男の叫び声。



(……一体、何だ…?)



訳がわからないまま目をやったルルーシュが見たのは


「………詰めが甘い。」


敵を倒して凛々しく立つティルナの姿。


「叫ばないでよ、煩い。
致命傷を与えなかっただけマシでしょう。」


ティルナに斬られ呻く男達をティルナは心底欝陶しそうに吐き捨てる。


「な、何…でっ。」


そんなティルナに傷を押さえながら男の一人が問う。


「あなたが武器を捨てろって言ったからよ。
馬鹿よね、武器をしまえと言うべきだったのに。」

「ど…いう事だ…?」


ティルナの言葉を理解出来ないという顔で聞き返す男をティルナは嘲笑うように見下ろす。


「剣は光を反射する。あちら側に向かって投げれば瞬間、あなた達に光が当たる事になる。」

「そ、それだけで…?」

「戦場では一瞬の出来事も充分な情報になる。
それすらもわからないようなら戦場に出るべきではないわ。」


シュッと音を立ててティルナは剣をしまう。


「し…しかし、この近距離で弾を避けるなど…っ!
それにその武器はどこから…。」

「煩いなぁ、説明しなきゃわからない?
これはあなた達、日本人の作った武器でしょう?」

「な…に……、お前、今…?」

「わからないの? これは日本刀よ。
ついでに小太刀なら隠す場所はいくらでもあるわ。」


面倒くさそうに説明するティルナに男達は目を見開いたまま言葉を紡ぐ。



.

[*前へ][次へ#]

3/12ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!