長編&固定の恋歌
〜コードギアス〜
stage0.5−6
ちょうどその頃、捕らえられているルルーシュが目を覚ます。
(ここは…?
…そうか、テロの連中に巻き込まれて…くそっ、声すら出せないじゃないか!)
ルルーシュは両手両足を頑丈に縛られ、口にはテープを貼られていた。
(チッ、助けが来るのを待つか…?
しかし、誰かに連絡をつけないと助けが来るかさえわからないしな…)
ルルーシュは自分の置かれている情況から打破すべく思考を廻らせる。
(雰囲気からして廃工場か何かだろう。
俺がいる場所は2階か3階辺りか…これじゃ出入り口からは俺は見えないな)
ルルーシュが少し身を起こして下を見下ろすと同時に大きな扉が開き、光が射してくる。
眩しさに目を細めると聞き覚えのある声が聞こえた。
「ルルーシュさん、どこですかー?」
(ティルナ!? ば、馬鹿か! こんな所に来たらお前も捕まるだけだ!)
聞こえた声に驚愕しながらルルーシュは必死で拘束をとこうとする。
(くそっ! ティルナだけでも無事にっ!)
そんなルルーシュの心境とは裏腹にティルナはどんどん中へ進む。
「ルルーシュさん〜?
ここに入ったのを見たからいるのはわかってるんですよ。」
ティルナはわざと大声で呼び掛ける。
そこへ見事に引っ掛かったテロ連中が現れた。
「お嬢ちゃんも運が悪いね。
こんな所にきちまうなんて。」
「あの男の恋人か?
ならば仲良く一緒にしてやるよ!」
――ガウン、ガウン――
(なっ!? 発砲したのか!?
ティルナっ!)
銃声に驚きながらルルーシュは再度、下を見る。
「…危ないですねぇ、女の子に向かっていきなり発砲するなんて。
もうちょっとで当たるとこだったじゃないですか。」
そこには弾を避けたらしいティルナの姿。
(良かった…。ティルナ、早く逃げろ!!)
安堵したルルーシュは声にならない声でティルナに叫ぶ。
だが、ティルナには届く筈もなく…。
「一応はちゃんとしたテロなんですね。」
ティルナは挑発的な笑みを浮かべる。
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