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それからは、合歓に懐いたというべきだろうか。おれは彼に張り付いて日々を送るようになった。合歓は意味が分からないといいたげだが拒みもしないので、わりと平穏な日々をすごしている。あ、ちなみに委員長とは今でも仲良しです。委員長大好き平凡大好き。

とはいっても、おれのクラスメイトは心中穏やかじゃなかったらしい。疎まれものの主席と目障りな編入生が一緒に行動するという図は負の感情を引き起こすようで。

つかの間の平穏も虚しく、ついにおれのもとに呼び出しの手紙が送られてしまった。

ただでさえ良い感情を持たれていないのに迂闊だったんだろうか?そうは言っても友達は自分で選びたい、その権利くらいあるはずだ。さすがに合歓に迷惑がかかれば離れざるをえないけど、まだ大丈夫だと信じたかった。

待ち合わせ時間は放課後、場所は体育館裏。差出人の名前は曽我部瑞穂―委員長に用心しろと言われた薔薇所属の彼―だ。

話したことがないから口調はわからないけど、「いじめられたくないなら生徒会の方々の写真をちょうだい」とか言いそうだな。いくつも見たベーコンレタス小説からいうと、親衛隊隊員はそういうわがまま発言が多い。まったく幼稚なんだか自己中なんだか。なんにせよこの予想はあながち外れてないと思う。

だが予想は予想であって事実じゃない。そうわかっているのだが。


「――単刀直入に言うよ、山中日和。いじめられたくないなら生徒会の方々の写真をちょうだい」


本当に予想ドンピシャなのは予想外でした!一字一句違わないってオイ…!

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