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どうやらつかみはなかなからしい。よし、引き続き気を抜かないようにしなければ。

その時。今まで黙っていた双子の片割れ、連太郎先輩が口を開いた。


「彼がいくら礼儀正しくても、家の中でサングラスっていうのはおかしくない?」

「……。えーと、」


紹介状に書いてあるんだけど、その理由。

おれは返答に困って、紹介状を持つクーママを見た。すると彼はちょうど口を開くところで。


「自分の顔が悪すぎて晒せないんだって」

「違いますよ。生まれつき目が光に弱くて、蛍光灯の明かりがダメなんです。だからサングラスなんです」


それに驚きの声をあげたのはなぜかクーママさんだった。


「え、そうなの?」

「……紹介状、読んだんじゃないんですか?書いてあったと思いますけど」

「きちんとは読んでない、いつもの癖で斜め読み。ていうかそういう大事なことは口頭で言ってよ」

「う…、すみません…」


そんな無表情の彼からは、謝罪の気持ちは少しも感じられない。むしろおれがわるいことしたみたいじゃね?これ。

でもね、こういう場合はここでため息というのが普通かもしれないけど、おれは違うんです。この迂闊さと野放図さはどこかで発揮される!そう思うんです。

例えば、妄想してみよう。


『りんたろー。何してんの』

『!…ふく、かいちょう』

『ねえ。ナニ、してんの?』

『………、』

『一人でいじってたの?…フフ、悪い子。見つかっちゃったね?迂闊だなぁ(ぎゅっ)』

『っひぅ…!(びくっ)違う、これは、…ふ、副会長がおそいのが悪い!』

『へえー、俺のせいなんだあ?(ニヤリ)』

『や、あっ……』


みたいなー!!??ああやっぱりいいニヤリ超いいニヤリ素晴らしい!ちなみに今回の友情出演は副会長!またもや性格わかんないからテキトーだけど!

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