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捧げもの
逃避行 つぼみ様へ15000hitキリリク



「じゃあ、また明日」
「うん」


白い息が朱色に染まった景色に溶ける頃。毎日自宅の前で繰り返される半ばお決まりのやりとりを終え、玄関のドアノブに手をかけた時

ふと、自分の想いに気がついた
まだ「バイバイ」したくない俺がいる−−


振り返ってみれば、そこにはまだ俺のことを見つめてくれている雲雀さんが立っていて。いつもと違う俺の様子を察したのか「どうしたの?」というような顔でこちらを見ている


今からどこかに出掛けませんか?
夕日が綺麗ですね
本当はまだ一緒にいたいんです


沢山の言葉が頭に浮かんでは消えてを繰り返したけれど、どれも今の気持ちを伝えるには足りない気がして


ポトリとこぼれた
「好きです」の気持ちに全てを詰め込んだ

一瞬止まった時間の中で雲雀さんは優しく俺の言葉を気持ちを理解してくれて、ちろりと様子をうかがえば上品な唇ときめ細やかな肌を夕日色に染め上げた貴方はにこやかに微笑んで

「行こうか」と、その手を差し出してくれた




たった四文字の告白にいっぱいいっぱい想いを込めて一つ一つ大切に貴方に伝えていくから、どうか残さず全部受け取って下さい



「ツナ、ってめぇ……!!」
「ランボさんもバイク乗りたいもんね!!」


いつから聞いていたのか二階から家庭教師とワガママな赤ん坊の声が降ってきたけれど、そんなの関係ない


早く連れ出して、俺だけの風紀委員長様
貴方と一緒なら家庭教師の銃弾の雨もくぐり抜けて、どこまでも走っていける気がするから

頼もしい背中に頬をあて、細い腰に腕を回す


抜け出して、日常から
すくい上げて、運命を




*つぼみ様へ捧げます*
この度はキリリク有難うございました!!
甘いのかな、これ
甘い……かもしれないよね、これぐらいの糖分含有量で申し訳ありません orz
では!!これからも輝共々、にや森を宜しくお願いします(´∀`)
2009*12*01
 



あきゅろす。
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