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捧げもの
温度 ゆぇ様へ キリリク 6927


幻覚で作った体でも幸せは手に入るの−−−?

答えてよ、骸





「お久しぶりです。綱吉くん」

部屋でくつろいでいた俺の前に久しぶりに姿を現した骸。いつも気まぐれに訪ねてきては、いつの間にか消えていく

「勝手に入ってきていきなり何だよ!?」
突っぱねてはみるもののやはり骸が逢いに来てくれるのは嬉しい

でも
目の前にいる骸は幻覚で、どんなに俺の顔を優しく包んでくれるこの手が温かくても

本物の骸は、ここにはいないんだ−−−

骸を水牢に繋いだのは俺なのに
こうすることを選んだのは誰でもない俺のはずなのに

どうしてこんなに泣きたくなるんだろう


「君に逢いたかったからやって来た。それだけですが?」
そう優しく微笑む骸を見ていると、同情なんかじゃない。何か別の気持ちで押しつぶされそうになる

涙が溢れそうになる




本物の骸に触れたくなる−−−


「おやおや、綱吉くんは泣き虫ですね。僕のことは気にしないで下さいとあれほど言ったのに」

ごめんね。約束するよ、骸
俺が一緒にお前の罪を全部、全部償ったら


「……お前のこと、迎えに行くから」







「クフフ、まさか君の方からやって来てくれるなんて……。僕がカッコ悪いじゃないですか」
「……骸っ、俺……」
「本来なら、僕が自力でこの水牢から脱出して君の前に現れるべきでしょう?」
「………俺、ずっと骸に……っ!!」


お前をここから出すのに10年もかかっちゃったけど、許してくれるかな?
もう、我慢しなくていいかな?


目の前の骸はずぶ濡れで
幻覚のようにきっちりスーツも着てなくて、やつれているけれど




「俺は本物の……、本物の骸の目に写りたかったんだ!!」

「……綱吉くん。触ってもいいですか……?」


冷たく濡れた手が俺の顔を優しく包んでくれる
凍える唇から俺への言葉を紡いでくれる

カッコ悪くてもいい。俺は−−−−



本物のお前に触れていたいんだ







**ゆぇ様**
この度はキリ番報告&リクエスト有難うございました^^!
グダグダな6927……、よろしければもらってやって下さい←
またお話しするのを楽しみにしてますね
(´∀`)←
2009*8*25 輝


 



あきゅろす。
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