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REBORN!短編
りん・リン・輪廻 6927○



あのさ、いい加減にしてよ。俺の傍でクルクル回るの


「綱吉く『うるさい』
「ねえ、綱吉『黙れ』
「……つなよ『フェイントかよ!!』

今日もまた骸との不毛なやりとりが俺の体力を消耗させる

「聞いて下さいよお!!」
「……やだ」
「え―、聞いて下さい!聞いて下さい―!!」
「お前自分が思ってる以上にウザいぞ。今」
「何の事でしょう??」
「まさかの自覚なし!?」
「そんな事より、僕の話聞いて下さいよお」
「……なに」

これ以上無視を続けるとさらに酷い状態になるだろうと思い、適当にあしらう事にした

「クフッ、僕の名言の一つ、『堕ちろ そして巡れ』は実は略語なんです!!」

「へえ」
「それだけですか!?まあ、良いでしょう。これから話す真実は必ず綱吉くんに衝撃をもたらすでしょうから。その威力といったらまさに天地を揺るがす今だかつて無い『もう帰っていい??』
「おわっぷ待ってください!!話します、話しますから!!」
「早くしてよね」
「はい!なにが略されているかというと……『綱吉くんは僕の手に堕ちろ そして僕の血潮となり巡れ』なんです!」

「何で肝心なところ略すんだよ!!もう誰も本来の意味理解してないよ!!てか、そのメッセージ一番伝えなくちゃいけない俺に完全にスルーされてるから!!ちくショー!ちょっとこの台詞カッコいいかもとか思った自分が情けないよっ!!」

「おお!綱吉君が饒舌です!!そんなに嬉しいんですか??」
「もう勝手にしろよこの野郎!!俺の死ぬ気で……とちょっと交換して欲しいとか思ってたのに!!」

「……交換しますか??」
「できねえよ!!なんで自分のこと気持ち悪くアピールしなくちゃいけないんだよ!!」
「変えればいいじゃないですか。骸の心に堕ちる そして僕の心は骸の中を巡れとかどうですか?」
「もっと嫌だよ!!なにこいつら。バカップルかよ。みたいな目で見られるから!!」
「バカップル……。罵割賦流上等!!」
「なんで族っぽくいってんだよ!!つうかなんでバが罵!?意味わかんないから!!」




それから俺は骸の名言について子一時間ボケと突っ込みを繰り返した。その間に、俺のキャラを濃くする為の名言が考え出された


「……という事で、僕の名言の略は分かっていただけましたか??」
「ああ。わかったでぷ」
「おお!やはりその語尾の方がキャラが濃くなりますね」
「そうでぷか?良かったでぷって……そんな事あるかぁ―――!!つうか、名言でも何でもないから!!ただの犬の親戚みたいなキャラになってるから!!」


今日、俺は二つの事を学んだ
一つ、骸との係わりは何も利益を生み出さない事。そしてもう一つはやっぱり死ぬ気で……が自分の身の丈に合った名言だという事だ


 


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あきゅろす。
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