桂男と
「―――なぁ、」
―――ん?
「あんたはこれでいいのか?」
―――何が、だい?
「確かに俺は陰陽師であんたは式神だ。…けど、陰陽師といってもまだ見習いで、あんたを実力で手に入れた訳じゃない。お師様が与えて下さったってだけだ」
―――ふむ。
「……それに、俺は男だ。女じゃない。…あんたには、女の方が良かったんじゃないか?」
―――では聞くが、仮にお前が女だったとしよう。………自分で手に入れた訳ではない、強大な式神相手に『女』のお前は耐えられるのか?
「それは………」
―――この場合、別に女自体がどうという話ではなく、私の妖としての性質の問題ではあるが………どうだ?耐えられると思うか?
「しかし、」
―――なに、私はこれで結構今の環境を楽しんでいるよ。お前の成長を間近で見られるというのも悪くはない。
「…そ」
―――あの晴明なんかの側にいるよりもよりもずっと、ね。
「…………………………お前のその性質って女に効くだけのものでは無かったのか?」
―――おや、なかなかにいい反応だね。……本当にお前は可愛らしい………。
「…………桂男?」
―――気にする事は無いよ、陰陽師殿。私を使役する事が心苦しいというのなら早く強くおなり。さすれば選択肢も増えるだろうから。
「……言われなくとも強くなるさ」
それがお前の為にもなるというのなら。
強気に笑う彼の人を見て妖は満足げに微笑む。
―――待っているよ、愛しい人。
―――それは、今は昔の物語―――
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・初回無料レアガチャが桂男が良かった!という妄想(笑)
・実際は雨降小僧でした←
・あと書き上げてから気付いたけど、桂男さんに対して盛大な勘違いをしてた(笑)
・妖の性質云々はそういうことですorz
・mixiログ
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