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嫌われ少女は未来を望む
No..73


「マーモン様、お待たせ致しました」

「今来た所さ」




誰…この人マーモン様って言っていたという事は、部下の人か何かなのかしら?

まぁ、この人もヴァリアーなのには変わりないみたいだけど。




「さぁ、乗りなよ、……黒羽」

『ふふっ、名前で呼んでくれるなんて嬉しいわ(微笑』

「僕と君は少なからず他人ではないからね」

『それもそうね。それにこれから先、もっと関わりを持つ事になるでしょうし』




ふふっ、今から楽しみだわ♪

ヴァリアーのアジトか…何だか殺伐(さつばつ)としてそうよね。

クスッ、情報収集のしがいがあるわ♪





ブロロロ





『はぁ…』

「疲れてるね」

『日本での任務と報告、それに……ちょっとした遊びをね』

「ふーん…金にならない事は興味無いけど、その左目の怪我が気になるね」

『それは…また…後で…ね…zzz』

「クスッ、彼≠ェ言っていた通りだ」





(本当に彼女は、マフィアのボスなのか?こんなに普通そうな、黒羽が…)










******





─数分後─





「到着しました」

「そう、僕は彼女を起こしてから行くよ」

「畏まりました」






(其れにしても、此処に着くまでずっと寝てたな。 流石に左目に怪我をした儘(まま)という訳には行かないな…)






「はぁ…仕方ないな、黒羽は特別にタダだよ」





スッ





「(幻覚を掛けたから、最低でもスクアーロには怪我の事はバレないだろ)
黒羽、着いたよ。 早く起きて」

『ん……あれ、私寝てた?』

「ああ、ぐっすりとね」




やっぱり疲れてたのね。 虐められてから、気を遣いまくってたせいかイタリアに着いた瞬間にホッとしたのも事実だもの。

其れに知り合いに会えると思うと嬉しくてつい気を抜いてしまっていたのね。

私とした事が…なんて失態を…。




『起こしてくれて有り難う』





チュッ(頬に





「…別に。ほら、此処がヴァリアーのアジトだよ」

『うわぁ…ヴァリアーのアジトって、アジトと言うより、童話に出て来るお城ね…』

「そうかい?まぁいいや。行くよ。何時迄もそのままと言う訳にもいかないだろ?」

『そうね。行きましょう(ニコッ』




うわぁ…暗殺部隊のアジトの門もバカデカいわねぇ〜。 私のアジトとか、ボンゴレのアジトに負けてないわ。

やっぱりお金持ちは違うのかしら?




「今戻ったよ」

「お帰りなさいマモちゃん。……あら?その子は?」

「僕の知り合いだよ」

『お、お邪魔します…』




な、何なのこの人……オカマ?!な、なんでこんな所にオカマが居るの!?

ヴァリアーって本当に何でもありなのね。




「貴女名前は」

『え…あ…雪村、黒羽』

「黒羽って言うのね♪宜しく!アタシはルッスーリアよ」

『…宜しく』

「黒羽、こっち」

『あ、今行くわ』




何か、変な人だったわ…ルッスーリアさんって人。

でも此処<ヴァリアー>で言うならお母さん≠ンたいな人だったな。先ずオカマって時点で無いけど…

けど、ルッスーリアって人、見かけはあんなだけど相当強いわね。




「僕の部屋だよ。其処にシャワールームがあるから、そこで着替えなよ」

『迷惑掛けてごめんね…。 有り難く使わせてもらうわ』

「…別に。 僕は迷惑だとは思ってないよ」

『マーモン君にそう言わせてるみたいで、申し訳ないわ』

「本当の事を言った迄さ」

『ふふ、そうみたいね。じゃあ使わせてもらうね』

「ああ」




マーモン君って思っていた以上に優しい人なのかもしれないわ。まぁ、本人に言ったら怒られるかもしれないな…

マーモン君の部屋もさっきの場所もそうだけど、広いわねぇ〜

ヴァリアーって意外と本当にお金持ちなのかしら?






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あきゅろす。
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