僕と欠片と涙の探しモノ
始まり.3
――数分後・場所は教室
『お前等強いな』
「ったりめぇだ!」
「慶君も強いよ」
「慶はどうしてあんな事したんだ?」
『あぁ…それはな…』
言うべきなのだろうか…綱吉達が本当にボンゴレファミリーなのか試したって事。しかも初対面の奴に行き成り攻撃を仕掛けられて、試されて…
そんな事言ったりしたら綱吉達はキレるだろうな……。
「慶君、言いたくないなら無理して言わなくてもいいよ?」
『えっ?……!!』
なんだ…この感じ…凄くあの人に似てる…。温かい、俺の事を見透かした様な瞳、――大空の様な意志の強い瞳、本当に凄く似てる。
『……分かった。言うよ』
「いいの?」
『あぁ、綱吉達に嘘は付きたくねぇからな』
「ありがとう、慶君((ニコッ」
『…あぁ』
俺は朝何故あんな事をしたのか全て話した。嘘も偽りも無く、本当の事を…。
綱吉達は少し驚いた顔をしていたが、俺は気にせず話し続けた。
――五分後
『分かったか?』
「うん」
「慶もマフィアごっこしてんのか?」
「お前、本当に敵じゃねぇんだろうな…」
『最初に敵じゃねぇって言ったろ。それに俺はれっきとしたマフィアだ』
「あの動きは普通のマフィアじゃねぇ」
『あぁ?何処がだよ?』
「動きとか、攻撃の仕方だよ」
『鍛えられたからな…普通と違って当たり前だ』
「そうか…」
『あぁ』
見てる限り獄寺は頭良さそうだな。まぁ、俺もそこそこ頭良いけどさ…獄寺の方が頭良さそうなんだよな…
そういや、獄寺は……
『なぁ、獄寺』
「なんだよ」
『お前、イタリア人か?』
「いや、俺はハーフだ」
『そうか…』
「なんだよ急にι」
『別に…。』
獄寺はハーフか…。俺と同じだな。
なのにどうして俺は【ハーフ】に見られねぇんだよ。あの人は直ぐに俺はハーフだって分かったのに…なのにどうしてだよι
「慶君はイタリア人…だよね?」
「そういや…」
「そうなのか?」
『Σなっ!俺はれっきとしたハーフだ!!獄寺と同じハーフだ!』
「「「えっ…」」」
ほら、綱吉達もすっかり俺がイタリア人だと思ってやがった!なんで俺は何時もこうなんだよ……
『あぁ、分かってたさ…俺は何時もそうだ……』
「そんなに落ち込まないでよ;;慶君;;」
「そうだぜ?元気だせって!」
「くだらねぇ…」
『慰めなんていらねぇよ…』
なんなんだよ。もういいさ…気にしたら終わりだよな!それに俺は唯遊びに来た訳じゃねぇ…、俺の大切な探しモノを見つける為に、ボンゴレファミリーを――【護る為に】俺はジャポーネに来たんだ。
俺は一人堅い決意をした時、一瞬声の様なものが聞こえて来た。
・・・今日からこいつは―――と呼ぼう。
・・・・あぁ、そうだな。
・・・・散々暴れやがって…
『……!?』
(なんだ…今の…声…)
なんなんだ…今の?
なんで声が聞こえたんだ?
「慶君?」
『あ、あぁ…』
「今日は入学式だけだったからもう帰っていいってさ」
「何ボーッとしてんだ」
『あ、あぁ…悪い』
なんだったんだ…さっきのは一体。俺と何か関係があるのか…?
それから俺は綱吉達と別れて家に帰った。さっきの声の事を考えながら…そして――誰かがずっと俺の事を見ていたとも知らずに…。
[←][→]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!